
日常的に使う漢字の中には、使い方によって特殊な読み方をする字もあり、日々人々を悩ませている…。編集部が行なった意識調査において、多くの人が間違った読み方を認識している言葉の1つが浮かび上がった。
■「職人気質」を何と読んでいる?
しらべぇ編集部が全国の10代~60代の男女384名を対象に「職人気質」の読み方に関する意識調査を実施したところ、全体で「しょくにんきしつ」と読んでいる人が62.2%、「しょくにんかたぎ」と読んでいる人は37.8%という結果に。
「しょくにんきしつ」と読んでいる人を男女別に見ると、男性が60.6%、女性は63.3%と、若干ではあるが、女性のほうが高い割合となった。
■正しくは「しょくにんかたぎ」
なお、「職人気質」の正しい読み方は「しょくにんかたぎ」。その意味は、職人特有の気質で、自分のスキルや技術に自信を持って、仕事に熱心に取り組む人のこと。
「気質」は“きしつ”とも読むのだが、「きしつ」とは、遺伝的・体質的なものなど先天的な感情傾向のことを指し、職業や身分など後天的な性質を指す場合には「かたぎ」と言う。
■「しょくにんきしつ」で変換しても…?
じつに6割以上もの人が「きしつ」と読んでいるため、間違った読み方をしても全く指摘されない場合も。また、PCやスマートフォンでも「きしつ」「かたぎ」どちらで入力しても「気質」と変換されるため、(もしかして:)と訂正されることもない。
そのため、インターネット上では「職人気質ってきしつではなく、かたぎなの!?」「職人気質 ← これ職人『かたぎ』って読むらしい。もうずっと『きしつ』って読んでた」と真実を知って驚く声や、中には「職人気質と書いてかたぎと読む不思議。そのままきしつでいいのに」とこぼすユーザーも見受けられる。
■「職人気質」ネガティブなイメージ?
ちなみに、検索エンジンで「職人気質」と検索すると、サジェストワードには「職人気質 面倒くさい」など、少々ネガティブなキーワードも並ぶ…。
自分の技術や仕事に誇りを持つプロフェッショナルである一方、「頑固」「融通が利かない」など、仕事は出来るが少々関わりにくい人…という意味合いで使っている人が少なくない様子だ。
多くの人が「職人気質(しょくにんきしつ)」と言っている中で、サラッと「職人気質(しょくにんかたぎ)」と読んでみせれば、ちょっとカッコイイかもしれない。

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