中国では以前と比べると減ったとはいえ、今も「寝台列車」が広く利用されていて、高速鉄道にも長距離路線では寝台車の路線もある。中国人のなかには日本の寝台列車に興味津々の人も多いようだ。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、日本の寝台列車乗車体験について紹介した動画を配信した。

 動画では、サンライズ瀬戸・出雲に大阪から乗車し東京まで行く様子を紹介している。購入したのはB寝台シングルで、個室となっている部屋はそれほど大きな空間ではないものの、ベッドのほかに簡易テーブルやオーディオのコントロールパネルがあって、機能性が高い様子が見て取れる。

 ドアは内側から鍵を閉めることができるようになっているほか、スリッパや浴衣も用意されており、ハンガーもあって服を掛けられるようになっている。冷暖房の吹き出し口のほか、コンセントや荷物置きもあって、コンパクトにまとまっていて小さなビジネスホテルのような設備だと言えるだろう。

 コロナ禍のためか、乗客は少ないようだが、これを見た中国のネットユーザーからは「日本の人に優しい設計と細部にわたる配慮を見ると、とても及ばないと感じて恥ずかしくなる」、「細かな点で日本は中国に勝るね」、「清潔でシンプルでプライバシーが保たれる。なんて素晴らしい設計だ」など称賛するコメントが多く寄せられた。

 また、「個室の寝台は中国にはない。最小でも4人部屋で、足が臭い人がいると辛抱できない」、「中国でもこういう個室の寝台列車ができることに期待したい」、「中国にもこのような寝台列車があったら良いのに。作るのは難しくないはずだ」などの意見もあった。

 最新の中国の寝台高速列車は、2段ベッドが縦に並んだ造りとなっており、カーテンもあってある程度プライバシーを確保できるようになったが、それでも個室はない。日本のような寝台列車ができるのはまだ先のようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国ネット民たちが日本の「寝台列車」に感嘆の声を上げたワケ