フジテレビの女性アナウンサー総勢19名が登場する「フジテレビ女性アナウンサーカレンダー2022~Unveiled~」が10月12日(火)に発売。恒例のカレンダー第9弾となる今回は、入社7年目の同期コンビ・小澤陽子&宮司愛海アナウンサーがプロデュースを務めた。

【写真を見る】同期入社で生年月日も一緒の奇跡のコンビ⁉ 笑顔の小澤陽子アナ&宮司愛海アナ

実は小澤アナと宮司アナは2015年入社の同期であると同時に、生年月日(1991年7月29日)が同じという共通点が。宮司アナ曰く「性格的には小澤はポジティブで、私はネガティブなタイプで正反対。でもやると決めたら周りから何と言われようとやり切る、そういう意志の強さやブレなさは共通している」という2人が、どのような思いでカレンダーづくりに取り組んだのか。制作の裏話や各月の見どころについてたっぷりと話を聞いた。

■ひとりひとりの内面にある魅力を表現したカレンダーに

――まずは今回、お二人でプロデュースを担当することになった経緯を教えてください。

宮司:カレンダーのプロデューサーは、これまでにいろんなアナウンサーが担当しているのですが、最近は私たちの同期の新美(有加)アナウンサーが担当していたんです。

小澤:(2018年~2020年版の)3年間、新美がやって、昨年は三上真奈アナと杉原千尋アナのコンビでプロデュースをしました。そして今年は、私たち二人に声が掛かったんです。

宮司:そうだね。同期の新美がずっとプロデュースしていた経緯も知っていましたし、「ぜひ同期二人でチャレンジさせてください」ということで、始まりました。

――お二人がまず取り組んだのは、どんなことでしょうか?

小澤:まずは「どんなものにしたいか」というイメージのすり合わせからですね。

宮司:うん。でも、お互いに想像しているものにあまり相違はなくて、作りたいものの方向性が最初から同じだったかな。

小澤:そうそう。だからあまり具体的に言葉にしなくても「こういう感じだよね?」「そうそう」という感じで、スムーズに進みました。普段から会話も多いので、コンセプトは自然な流れで決まっていきました。

宮司:その後、カレンダーを作っているライツ事業部の方々とイメージを共有する中で、言葉にしていった感じです。“ザ・アナウンサー”というイメージよりも、もっとそれぞれの内面にあるものを表現したいということが、芯として一致していたので、大きな苦労はなかったですね。

――女性ファッション誌の「JJ」とのコラボもこれまでにない試みでしたね。

宮司:細部にわたって…と言いますか、すべてにおいてコラボできて良かったなと思うことばかりで。今回はファッション誌の方々ならではの感性で、衣装も含めたトータルでバランスを取りながら作り上げていきました。それは今までにない感覚でしたね。

小澤:ひと月ひと月それぞれが世界観を持っていますが、全体を通した作品の世界観もあって、すごくいいものになったと思います。撮影では、背景一つでいろいろな撮り方があって、もう完全に頼りっ切りでした。私たちがイメージしてきたものを、作品としてアウトプットしてくださって、本当に感謝しています。

――それではカレンダーの見どころについて伺えればと思います。表紙は皆さん白い衣装の明るい笑顔が印象的ですね。

宮司:表紙の衣装を白で統一するのは、JJさんが提案してくださったんです。私たちも、表紙と中面でギャップを作りたいなと思っていて。表紙は普段の私たちに近いような印象で、中面では女性としての“強さ”を表現したかった。なので、JJさんのご提案を生かしながら、いいギャップの生まれたカレンダーに仕上がったと思います。

――制作を進める上で、苦労した点や重視したポイントはありますか?

宮司:最初に考えたのが、組み合わせなんです。

小澤:そうだね、ここが一番時間を掛けたよね。

宮司:どんな意図でこの組み合わせにしたのかと思われる方もいると思いますが、過去3~4年分のカレンダーをさかのぼって、組んだことのないペアを探したり、ワンショットを経験したことがない人を優先的にワンショットにしたりなど、バランスをとって。そこからそれぞれの雰囲気も考えて、あまりミスマッチのない形でペアリングをしていきました。

小澤:本当に何度も何度も組み合わせを試して、頭の中で想像して…宣材写真とにらめっこしながら、宮司と長電話をして決めたんです。2時間くらい電話で話をして「これで決まり!」となって、一晩寝かせてまた考えて…(笑)。

宮司:普段の同僚たちを見ているから、「この人とこの人は合うね」「この組み合わせは意外に合うかも!」とか、いろいろなパターンを考えながら組んでいったのが最初の大きなステップでした。それが決まってから、それぞれの月の雰囲気や衣装などをJJさんに提案し、緻密なやり取りをしながら進めていきました。

■普段あまり見ることのできない姿や表情がたっぷり

――それでは各月の見どころを。まずは1月の佐久間みなみアナウンサーから。

宮司:1月の佐久間はどうしてもアップで見せたかったんです。

小澤:そうですね。彼女は表情からすごく意志の伝わる人。

宮司:内に秘めたる思いを持っているタイプなので、アップの表情からそれを感じてもらえたらいいなと、カメラマンさんとも話をしました。もうとにかく美しい顔立ちで…。

小澤:えくぼも本当にかわいい! 12カ月の中でも一番アップで、表紙をめくった瞬間のインパクトもすごく強いと思いますし、いいスタートダッシュになると思います。

――では続いて、2月の堤礼実アナと久慈暁子アナ。

小澤:見どころ…もう、かわいい!

宮司:言わずもがなですね(笑)。二人ともキュートな顔立ちなので、クールな雰囲気で撮りたいなと思っていて。現場では、二人が向かい合っているシルエットがハートっぽく見えて、2月はバレンタインデーもあるし、ハートっぽくていいんじゃない?なんて言いながら撮影していました。

小澤:そういう遊び心もある1枚ですね。隠れハート、探してみて下さい…(笑)。

宮司:言っちゃってるけどね(笑)。

小澤:言っちゃってるけど、どこだ?って楽しんでいただけたら(笑)。

――続いて3月は、2年目の渡邊渚アナがソロで登場です。

宮司:普段「めざましテレビ」などでかわいらしいイメージがあると思うので、逆振りしたかったんです。衣装もカッコよさを出しつつ、3月のまだ冬の雰囲気も出したかったのでトレンチコートを羽織って、クールさを演出しました。

小澤:彼女のこれまでに見たことのない一面が見られましたし、撮影では、世界観の作り方がすごく上手で、あまり会話をすることなく集中して臨んでいました。カメラへのまなざしに強さが感じられるなと思います。

宮司:ヘアメークさんが私たちが思っていた方向とは全然違う方向で、素敵に表現してくださって、この仕上がりは想像がつかなかったよね。

小澤:うん、お団子ヘアにおでこ全開で、普段とはまったく違う顔だよね。

――4月は小山内鈴奈アナ、小室瑛莉子アナ、竹俣紅アナの新人アナウンサー3人組。とてもフレッシュな印象ですね。

宮司:実はこの月が撮影に一番時間が掛かりました…。3人のバランスをとるのがすごく難しかったですね。

小澤:ちょっと入れ替わるだけで全然イメージが変わったよね。

宮司:うん。構図が決まってからも照明のライティングが難しくて、カメラマンさんが時間をかけてセットを組んでくれました。柔らかい光ですがとても明るくて、ライティングってすごいなって思いました。4月で、新人ということもあって、凛とした強さというよりも、明るい未来を想像させる表情にしたいなと思って、笑顔多めでお願いしました。

小澤:すごく、さわやかでかわいらしい3人になったと思います。

――5月は三上真奈アナが登場。ピンクの衣装が素敵ですね

宮司:5月は私も大好きな月のひとつ。普段はなかなか着ないような強いピンクの色合いのワンピースにチャレンジしてもらいました。なおかつポージングも、カメラマンさんに提案していただいて、三上さんにしか出せない世界観のある月だなと思います。

小澤:三上さんならではの個性というか。世間一般のイメージとは違うかもしれませんが、普段身近にいる私たちから見ると、すごく似合っていて、彼女らしさが出ている一枚になっていると思います。

宮司:12月の中でも一番アーティスティックな月かもしれません。

――続いて6月は、永尾亜子アナと杉原千尋アナ。

小澤:この月は、すごくカッコイイ…。

宮司:二人ともショートカット同士ということで、その二人を組ませることで雰囲気がまとまるかなと思ったんです。

小澤:永尾はどちらかというと“かわいい”イメージの子ですが、今回すごくカッコイイ一面も見せてくれました。

宮司:ずっとこういうスタイルが似合うだろうなぁと思っていたんです。「めざましテレビ」を担当しているので、全体的に柔らかい印象作りになると思うのですが、クールな表情も絶対に似合う!って(笑)。

小澤:杉原も普段からおしゃれなので、撮影も安心してお任せできました。

宮司:二人の統一感を見てほしいですね。

■小澤アナは8月、宮司アナは12月に登場!

――7月は内田嶺衣奈アナ。夏らしい衣装も印象的です。

宮司:内田さんに関しては、過去のカレンダーを振り返ると、夏の月を担当したことがあまりなかったので、夏を担当してもらっても面白いかなというのが始まりで。柔らかい雰囲気を持っている方なので、その感じを出しながら、内面の芯の強さも表現できたらいいなと思って撮影に臨みました。

小澤:本当に透明感たっぷり。素足での撮影も、アナウンサーとしてはあまりない撮影だったよね。

宮司:現場で、私がどうしても「つま先を見せたい!」とお願いして、足元まで撮影していただきました(笑)。

――8月はついに小澤アナが登場。海老原優香アナとのツーショットですね。

小澤:はい。元々の想定では「芯の強さを見せたい」ということで、あまり笑顔ではないキリっとした表情で撮影をしていたんです。でも残り10秒くらいで「好きなようにやってみて!」と言われて、私が海老原に抱きついて(笑)。そのときの笑顔の一枚がこの写真だったんです。

宮司:残り10秒!? そんなギリギリだったっけ(笑)? ペアリングを考えていた時点では、小澤も海老原もクールな方が似合うかなと思っていたんです。そこはうれしい誤算で、弾けるような笑顔だからこそ二人の良さが際立った月になりましたね。

小澤:全体のバランスを見てもこの月なら笑顔の写真でもいいなって。結果的に、普段周りからクールに見られやすいということは、今回こうした違った一面が見せられてよかったのかなって思います。

――そして9月は鈴木唯アナがソロ。こちらもアップが素敵です。

小澤:個人的にとても大好きなショットです。

宮司:鈴木も1月の佐久間と同じくアップで撮りたかったんです。「めざましテレビ」の明るい印象やスポーツ番組での活発なイメージもあると思うので、少しアンニュイな表情を見せたかったんです。

小澤:ヘアメークも、すごく透明感のある仕上がりになりました。瞳もすごく綺麗なんですよ!

宮司:鈴木のこの表情はどこでも見られないというか、ちょっと大人な鈴木唯になってもらいました(笑)。アップの写真にすると「この子、こういう顔立ちなんだ~」という気づきがありますね。普段私たちの仕事は、話している内容を伝えなければいけないのですが、表情をアップにすることで、そこから伝わるものがあるのではないかなと、この写真を見て思いました。

――10月は永島優美アナと藤本万梨乃アナが登場。とても秋を感じさせる1枚です。

小澤:これは撮影にすごく苦労したんだよね。背景色も最初はハロウィーンがあるということでオレンジを提案していただいたのですが…。

宮司:でも実際にオレンジの背景紙を引いてみたら、イメージと違って。検討した結果ボルドーっぽい色になりました。ポージングも前後に並ぶのか、横に並ぶのかギリギリまで決まらなくて…。最終的にこの形になったのですが、唯一背景が強めの色ということもあってインパクトのある月になりました。

小澤:永島さんと藤本の二人という組み合わせも新鮮だよね。写真を見たときに「あ、藤本、いつもと全然違う!」という印象で、真っ赤なリップや髪もセンター分けでモードな感じ。それがすごく似合っていてかわいいなって思いました。

――いよいよ残り2カ月。11月はお二人と同期入社の新美有加アナです。

小澤:すべての撮影のトップバッターだったんです。

宮司:そうそう、過去にカレンダーのプロデュース経験もあって、こちらの意図をすごく理解してくれて…。自分でアクセサリーを持ってきてくれたり、ポージングや表情も自由にやってくれたりで、ものすごく心強かったです。

小澤:彼女が撮影のトップバッターでホントによかったです。「こうやっていけばいいんだな」って撮影の感覚が掴めたというか、リードしてもらった感じです。

宮司:普段からクールな印象もありますが、写真に関してはもっと強さを見せたいと思ってその意図を伝えたんです。それを持ち前の理解力で、しっかりと表現してくれました。ホントに「ありがた~」って気持ちでした(笑)。

――いよいよ最後の12月は宮司アナと井上清華アナで締めくくりです。

宮司:ここは福岡出身のコンビということもありますが、私は普段夜の番組が中心で、井上は朝の「めざましテレビ」を担当していて、なかなか一緒に仕事をする機会がないんです。なので普段仕事で交わらないペアで組んでもいいねっていうので考えついたのがこのペアでした。

小澤:客観的に見ていると本当に姉妹のよう。普段から宮司は姉御肌で、井上もしっかりしているのですが、“頼り上手”なイメージがあって。撮影では井上が宮司の膝に手を掛けて撮っているのですが、福岡出身の姉妹感も見られて、すごくいいなぁって思いました。

宮司:雰囲気として白黒調というか、あまり色味を入れずにクールな感じに仕上げていったので、そういう表情の写真も撮っていたんです。でもカレンダー全体のバランスなどを見た結果、表情はこの笑顔の写真に決まりましたね。

■二人の‟Unveiled=初公開"なエピソードを告白!

――今回のカレンダーのテーマ「Unveiled」には「秘密を明かす」や「初公開する」という意味がありますが、お二人の「Unveiled」なエピソードを教えていただけますか?

宮司:私、軽い猫アレルギー持ちなのですが、最近猫がかわいくて仕方なくて(笑)。友人が猫を飼い始めたのでときどき遊びに行くのですが、すごくかわいくて、心が揺れています。軽々しく飼うことはできないのですが、猫と一緒の生活っていいな…と憧れを抱いている、という秘密です。

小澤:私は、ここ1年半くらいジムに通っているのですが、その結果体質が改善されて、ずっとコンプレックスだったところが直ったんです! 自分の理想とする脚の形に近づいたということなのですが、やっと努力が実った気がして。絶対変わらないと思っていたのですが、あ、人って変われるんだと思えた出来事でした。

――では、カレンダーが発売されたということで、2021年も残り2カ月半となりました。少し気が早いですが、2021年を振り返っていただけますか?

宮司:私は、東京2020オリンピックパラリンピックですね。29歳から30歳になる年に、こういった大きな仕事をすることができたので、おそらく人生で今後これ以上の山場を迎えることはないのではないかと思います。自分にとっては3年半前からこのために準備をしてきましたし、実際に終えてみて、将来振り返ったときに「自分にとってピークだな」と思えるくらい、本当に大きな一年でした。

小澤:私は2020年から2021年にかけてですが、念願だったフィギュアスケートの中継に参加することができました。入社当時からずっと希望し続けてきたことなので、それが実現したのは自分の中でとても大きく、うれしい出来事でした。またこれから新しいシーズンが始まっているところなので、引き続き頑張っていきたいです。

――それでは最後に、2022年はどんな一年にしていきたいかを教えてください。

宮司:30代の始まりの年でもあるので、もっと自分のやりたいことを肩の力を抜いて取り組める1年にできたらなと思います。入社したばかりの頃は若さは武器だと思っていた時期もありましたが、まったくそんなことはなくて。むしろ年齢を重ねることで分かることが増えて、見える景色も変わってきたので、今は「年を取るって楽しいな!」っていう気持ちでいます。

小澤:私は自分が30歳になって、やっと周りが見られるようになったというか。すごく遅いんですけど(笑)。コロナ禍以前は、一日一日自分のことで精一杯で、周りを見ることがあまりできなかったんです。それでも今は、“後輩を育てる”とか“アナウンス室としてこうあるべき”ということをすごく考えるようになりました。今回のカレンダーでは「働く女性」のカッコよさや強さを表現しているのですが、私自身も、働く女性として「こうありたい」という理想を描き直したり、宮司もさきほど言っていた「年を取るって楽しいんだよ!」ということを感じたりできる1年にできたらなと思います。

■小澤陽子アナ(左) プロフィール

おざわ・ようこ=1991年7月29日生まれ、神奈川県出身。B型。2015年入社。「Live News it!(イット!)」では木曜フィールドキャスターを務め、「全力!脱力タイムズ」「馬好王国~UmazuKingdom~」などのバラティー番組での進行も担当。

■宮司愛海アナ(右) プロフィール

みやじまなみ1991年7月29日生まれ、福岡県出身。O型。2015年入社。主な担当番組は「S-PARK」、「潜在能力テスト」のほか、今夏行われた東京オリンピックパラリンピックではメインキャスターを務めた。

小澤陽子アナと宮司愛海アナにカレンダーの見どころを直撃! /撮影=岡田健