立憲民主党の生方幸夫衆議院議員の発言が物議を醸し出している。生方氏は国政報告会で「日本から連れ去られた拉致被害者というのは、もう生きている人はいない」といった発言を行い、撤回し謝罪。しかし、騒動は収まらず、生方氏は次の衆院選の公認を辞退。事実上の辞職となった。

 生方氏はこれまでも、いくつかの不祥事を起こしてきたが、その特徴としてタイミングが悪すぎる点が挙げられる。今回の発言も衆議院解散総選挙を前にしての発言であるだけに、選挙への影響は避けられないだろう。

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 生方氏は2011年5月に訪問したフィリピンで、現地関係者とともにゴルフを行った。この訪問はプライベートではなく、「日比友好議員連盟」の活動の一環のため、公務中のゴルフに批判が集まった。言わずもがな、この2か月前の3月11日には東日本大震災が発生したばかり。生方氏は当時、与党だった民主党の震災副本部長を務めていた。批判を受け、生方氏はこの役職を辞任している。

 2010年には、前年の選挙の際に事務員に報酬が支払われていなかった疑いが発覚。結果的に7名に対する40万円の支払いがなされていなかったとして、選挙後に選挙管理委員会に提出する選挙運動費用収支報告書から削除し、訂正した。2009年の選挙は自民党から民主党へ政権交代が起こった歴史的な回となったが、生方氏の不祥事はそこに水を差す形となった。

 このほか2004年に、政治家の年金未納問題が取り沙汰された時にも、生方氏は5年5か月に渡る未納が発覚。この問題は当時首相を務めていた小泉純一郎氏を始め、多くの議員が該当したが、生方氏もその一人となった。

 こうして見ると、生方氏の不祥事は最も悪いタイミングで起こっていると言える。今回もその例に漏れないと言えそうだ。

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