スロープ・車椅子・介護

子供が使う大切な物を盗まれ、ショックを受けた母親。盗品とは知らずそれを買った人物が、胸を痛めすみやかに返却していたことを、『The Sun』『Teesside Live』などイギリスのメディアが伝えている。


■悪質な盗難事件が発生

イギリスで暮らす女性(28)には、脳性麻痺を患う5歳の息子がいる。先日手術を受け車椅子が必要になったことから、女性は自宅前に車椅子用のスロープを設置。しかしそれを何者かに持ち去られ、とても困ってしまった。

5歳とはいえ息子の体は大きく、抱っこして家への出入りを補助することは非常に困難だったのだ。


■SNSで転売された盗品

困った女性の通報を受けた現地警察は、さっそく公式SNSを更新。盗まれたスロープに関する情報を求めたところ、たまたまそれを見た人物が「私が買った中古品だ」と気づき、女性に連絡を入れた。

「そのスロープであれば、私が購入した物です」「SNSのマーケットプレイスで出品されていたため、6,000円ほど支払って買いました」と説明した購入者の女性は、元の持ち主の女性とその息子がとても困っていることを知り返却。

スロープは盗まれた2日後に女性宅に戻ったが、犯人はまだ逮捕されていない。

■「盗人を野放しにしてはダメ」

息子の大事なスロープを盗まれ、それを売り払われてしまった女性。購入者の善意で手元に戻ってきたが、盗んだ人物は今も特定されておらず逮捕もされていない。

女性は「本当にこんなことをする人がいるなんて、驚くばかりです」「警察が解決してくれることを願っています」「こういう盗人を野放しにしてはダメだと思います」とコメントしている。


■「最低すぎる」の声が噴出

警察も捜査を進めていることを公表し、犯人に関する情報を求めているとメディアに明かした。

この件を知った世間からは「いろいろな犯罪があるがこれは最悪」「障害を抱える子供が使う物を盗むなんてひどすぎる」という声が噴出。「しかもそれを転売するだなんて…」というコメントのほか、「それだけ貧困問題が深刻だということ」と分析する人の意見もインターネットに書き込まれた。

非常に不愉快な事件ではあるが、スロープが比較的早く見つかったことは不幸中の幸いだったといえる。

障害ある男児の必需品が盗まれ転売 購入者は返却するも犯人不明のまま