産後うつ・育児ノイローゼ

第二子を出産したものの、耐えがたい孤独感に苦しんでいた女性。そのままうつが悪化し自殺に及んでいたことを、『The Sun』などの海外メディアが伝えている。

女性は産後うつを患っていることを理解し、周囲にも悩みを打ち明けていたが、それでも十分なサポートが得られなかったのか、死を選んでしまった。


■産後に起きた変化

ロシアで暮らしていたオルガ・ジャルコヴァさん(34)には、3歳の息子がいた。続いて次男を無事に出産すると、それまで以上に育児に励もうとしたが、疲れ果てて重度の産後うつを患ってしまった。

オルガさん本人も精神的に不安定になっていることを自覚し、知人や友人たちには「産後うつになってしまったの」「孤独感と疲労感がとにかくひどい」と明かしていたという。


■将来を悲観するように

かわいい息子2人の母親になったものの、育児については「夫と二人三脚で…」とはいかなかった。オルガさんの夫(35)は軍人で、長いあいだ家に戻れないことがたびたびあったからだ。

そんな中、オルガさんの精神状態は徐々に悪化。ついには遺書らしきものまで用意し、「こんなにもつらく暗い世界に、子供たちを残して行きたくはありません」などと書き込んだ。

■建物19階から飛び降り

そしてオルガさんは、息子たちを道連れにして死ぬことを決意。2人を細い腕で抱きかかえ、アパートの19階から飛び降りた。

約58メートル下の地面に叩きつけられた3人は、そのまま死亡。知らせを受けた夫が駆けつけ遺体と対面したが、ひどいショックを受けてその後に精神的なケアを受けたことを、一部メディアが伝えている。


■世間の声は…

この件が報じられると、インターネットには「悲劇だ」「子供を道連れにするなんてひどい母親だ」といったコメントも書き込まれた。しかし産後うつは多くの女性が経験するもので、それでも必死に育児に励んでいたオルガさんに同情する声もあった。

もし出産を経てふさぎ込んでいる女性が身近にいたら、「一緒に病院に行って先生に相談してみる?」「きっと気持ちが楽になるよ」と受診を促す、サポートや手伝いを申し出る、「一緒に外に出てみようか」と誘ってみるなど、無理を強いない程度の働きかけが効果的な場合もあるという。

このような悲劇が繰り返されないように、家族・関係者は産後の女性をしっかりと支えなくてはいけない。

重度の産後うつに苦んだ女性 息子2人を抱いて飛び降り自殺する結末に