中国は近年、愛国主義を強めており、反日と愛国主義を混同している中国人も多いようだ。学校教育や抗日ドラマも、反日感情を促進していると言われている。中国はこれからも同様の方法で子どもたちに教育を施していくのだろうか。
中国のQ&Aサイト・知乎にこのほど、「子どものころから日本人の悪いところを教わってきたのだが、次の世代にも同じ方法で教育すべきなのか」と質問するスレッドが立った。
中国人のなかでも、日本への憎しみや恨みを植え付ける教育方法に疑問を持っている人は多いようで、「良くない」と答える人が圧倒的に多かった。「今の教育には憎しみが生まれる原因がある」と問題視した人は、「子どもたちの価値観が曲がってしまい、このままでは将来のためにならない」と憂いていた。
しかし、スレ主の主張を否定し、日本を直接悪く言う教師や大人には会ったことがないという若者も少なくなかった。20代前半の若者は、「自分の年代で小日本と言う人はいない」と紹介し、日本を憎むと言っているのはネットユーザーが多く、口先だけの愛国者で実際には数も少ないと主張していた。ネットの世界しか知らなければ、中国人全体が反日であるかのように錯覚してしまう恐れがあると言えるだろう。また、多くの中国人が現実的に知る機会がないだけで、元兵士のお年寄りにも日本や日本ドラマが好きな人は多いと紹介していた。
また、教育に関わらず「自分の意見をしっかり持つのは大切だ」という声も目立った。「世の中は白か黒かで決められない」という人や、「反日と愛国とはイコールではない」と注意を促し、差別になるので侮蔑の言葉は使わないほうがいいとする人もいた。「歴史問題を忘れてはならないが、子どもには日本の良いところと悪いところを両方教えたい」という意見もあった。
日本ではこれまで、反日デモなどの問題が大々的に報じられてきたが、日本人が思うより一般の中国人は冷静なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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