今季限りで現役を引退する日本ハム斎藤佑樹投手(33)は17日、引退試合となった本拠地・札幌ドームでのオリックス戦にリリーフ登板し、11年のプロ野球人生に別れを告げた。

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  試合に先だって行われた会見ではプロ生活を振りかえって「ずっとつらかったですね」と本音を吐露する場面も。早実のエースとして2006年夏の甲子園で7試合948球を投げ抜き優勝。「ハンカチ王子」の愛称で一世を風靡した。早大を経て10年ドラフト1位で入団、翌11年に6勝、2年目は開幕投手も務めたが、その後は故障に悩まされた。一軍では17年以降勝利から遠ざかり、プロ11年間の成績は88試合で15勝26敗。昨年は右肘内側側副じん帯を断裂。再起を目指してきたが、今年になって引退を決意した。

 1軍での登板は、2019年9月27日オリックス戦以来2年ぶり。1点リードの7回にマウンドに上がると、1万3618人の観客から大きな歓声が沸き起こった。福田と対戦。初球はこの日最速の129キロ直球でストライクを奪うと、最後はフルカウントから外角へ外れて四球を出し、打者1人で降板。ベンチに戻り、涙する場面も見られた。

 試合後は胴上げ、セレモニーまで行い、大団円となった。プロ11年間で15勝の成績を残した選手に対して行うには異例の規模となったが、それだけ多くの人に愛された証拠。斎藤の引退記念グッズも非常に大がかりなものになった。多くのラインアップの中でひときわ目を引くのは、球団オフィシャルオンラインストアで17日から受注販売された「6分の1フィギュア」。これは斎藤の全身と顔を3Dスキャンして造られたものだという。同フィギュアの価格は15万円(税込み)。ほかにも斎藤が使用したグローブを同じく3Dスキャンした「2分の1グラブフィギュア」は11万円(税込み)など、異例の高価格帯商品が並ぶ。

 一方、「平成の怪物」の異名を持ち、日米通算170勝をあげ、19日に引退試合を行う西武・松坂大輔選手の引退記念グッズのラインアップといえば、高額なものでも「ガラスプラーク」(49,500円・税込み)、「オーセンティックユニフォーム」(45,830円・税込み)と5万円以下。また引退試合時は入団時につけていた背番号「18」を1日限定でつけることが決まっている。

 「引退した選手に関して記念グッズ販売で最後に利益をあげるというのは各球団とも行っている手法です。ただ元々は選手の功績をたたえると共に、応援してくれたファンの皆さんに球団から感謝の気持ちを込めて作られるもの。たとえば、タオルやハンカチ、Tシャツなど、普段から身に着けられ、さほど高額でなくお子さんでも手が届く商品などが中心の場合が多い。その意味では15万円の高級フィギュアは少し違和感を感じますし、西武が松坂に対して1日限定で18番をつけさせるといったやり方のほうが、よほどファンサービスに叶っているのではないかと思います」(球界関係者)

 斎藤の引退記念グッズには、ハンカチやタオルなども含まれる。ただ異例の高額商品も含まれているとあって、本来の主旨から逸脱しているのではないかというのだ。

 様々な意味で注目を集めるのは人気者の宿命か。多くのファンに惜しまれての引退となった斎藤は「野球界に恩返しを」と今後も野球界に関わっていく姿勢を示した。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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