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 9月末、オーストラリアのニューサウスウェールズ州で強い勢力の竜巻が発生し、家屋や樹木など多くの被害を引き起こした。

 その竜巻に1組の夫妻が飼っていたポメラニアンも巻き込まれ、20メートル上空を回転しながら飛ばされ、行方がわからなくなった。

 小さな犬が竜巻の威力に叶うはずはないと、愛犬の無事を諦めていた夫婦だったが、なんと300メートル先で奇跡的に生き延びている姿が発見されたという。

【画像】 竜巻で飛ばされたポメラニアン

Real life Toto survived being sucked into tornado returns home from vet | ABC News

 9月30日オーストラリアのニューサウスウェールズ州バサーストとリスゴーの30km間を、強い勢力の竜巻が通り抜けた。

 リスゴーに近いメドー・フラットに住むスコット・マッキノンさんとパートナーのアン・ビークロフトさんは、竜巻によって家を破壊されただけでなく、愛犬でポメラニアンのポムポムも飛ばされる最悪の事態に巻き込まれた。

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 林業労働者で115kgという頑強な体格のスコットさんでさえ、嵐で体が宙に浮き、飛ばされないように必死で台所のベンチにしがみつかなければならなかったほど、竜巻の威力は強かった。

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image credit: youtube

 しかし、1.5kgしかないポムポムにはなす術がなかった。小屋は完全に吹き飛ばされ、ポムポムは隣人の家畜の牛数頭と共に上空20メートルを回転しながら舞い、遠くへ飛ばされた。

ポムポム、奇跡的に生き延びて発見

 スコットさんいわく、竜巻が去るまでの30秒は「まるで地獄のようだった」という。

車や木々やサイロや金属、牛などが上空に回転しながら舞う様子は、まるでオズの魔法使いのようでした。

ポムポムが使っていた毛布は、30メートル上の松の木に突き刺さっていました。

大きなネズミほどのサイズしかないポムポムは、竜巻に飛ばされた後は生きてはいないだろうと思い、もう諦めていました。

とにかく、他の生存しているペットや家畜を助けなければと、その救助活動に奔走して1時間ほど経った頃、遠くから犬の鳴き声が聞こえたのです。

 なんと、ポムポムは自宅から300メートルほど離れた地点で、奇跡的に生きていた。

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 ポムポムは、肋骨を数本骨折し、肺に穴が開き、歯が欠け、顎が外れるという重傷を負っていたが、2週間獣医のもとで治療を受け、無事に退院した。

現在も家の再建に向けて作業中

 嵐から2週間経った現在も、スコットさんや周りの隣人たちの整理作業は続いている。

 竜巻の後、雨が続き大きな雹が降った他、停電が発生していたこともあり、作業は遅れてしまったが、スコットさんは家の再建に向けて希望を持っている。

家の残骸は、約20km離れたタラナという町まで飛ばされていたことがわかりました。

ここ数週間ずっと破壊された家の整理をしていますが、まだまだ作業は続きます。

長い道のりになるでしょうが、毎日嵐に襲われるわけではないので、地道にやっていくしかありません。

 この竜巻では、3人の負傷者が出て多くの家屋や電線、樹木が破壊された。スコットさんは地域の住民らと協力し合いながら作業を進めているという。

 なお、ポムポムはスコットさんが家を再建するまでの間、彼の父親宅に預けられ、ゆっくり回復を目指すということだ。

written by Scarlet / edited by parumo

 
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