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サーカスの公演中にクマが突然、女性トレーナーを襲ったというニュースがロシアより届いた。幼い子どもたちも見ているなかでの事態に悲鳴があがったが、幸いにもトレーナーは軽傷で済んだという。クマが襲ってきた理由について、トレーナーは「私が妊娠していたことに嫉妬したのかもしれない」と話している。『The Daily Star』などが伝えた。

露オリョール州オリョールで行われていたサーカスの公演中に、クマが女性トレーナーを襲う事故が発生した。

当時の様子を捉えた映像では、ステージに2頭のクマが登場し右側で1頭が座り込んでいる。そして1人の男性トレーナーが、左側で立ち上がっているクマに手を添えて待機させていた。その後、青い衣装を着た女性トレーナーがステージ上に現れ、男性と入れ替わるようにして1頭のクマの前に立った。

その直後、クマは女性の腹部めがけて爪を立てるように攻撃し始めたのだ。女性はクマを引き離そうとするが、クマはなかなか離れない。女性が隣にいた男性トレーナーに声をかけて助けを求めている様子が映像からうかがえる。

そして男性トレーナーとステージ外からもう1人男性が現れてクマを女性から引きはがそうとするが、クマは暴走を止めず女性を地面になぎ倒した。

目撃者の話によるとトレーナーは何度もムチで叩いていたそうだが、クマはひるまずに女性を襲い続けていたという。

その後、なんとかしてクマを引きはがすことに成功し、女性はすぐに病院へ運ばれた。自分より一回りも大きいクマに襲われてしまった女性だったが、奇跡的に2か所の切り傷と打撲など軽傷で済んだという。女性は妊娠中だったが、お腹の子も無事だったとのことだ。

女性は「クマも私の赤ちゃんもみんな無事です。もしかすると私が妊娠していたので、クマは嫉妬していたのかもしれません。妊娠するといろんな違いが生まれますからね」とクマの暴走について述べ、「今回の件はより経験豊富な同僚とともに対処していきます。今のところあのクマはまるで何事もなかったかのように、いつも通り優しく愛情を込めて私に接してくれています」と明かしている。

現場からは女性とクマは仲直りするようにハグしていたという目撃情報や、一方でショーが始まる前に檻に入っていたクマは興奮状態だったという証言もあったようだ。

このサーカス団の公演では以前にもクマがトレーナーに襲いかかる事故があったそうで、現在は女性を襲ったクマの出演を見送っており、ロシアの調査委員会が事故の詳細を捜査している。

なおロシア動物愛護団体VITA」はサーカスで動物を使うことを禁止するよう求めており、同団体のイリーナ・ノヴォジローヴァさん(Irina Novozhilova)は「サーカスが人道的でない理由はいたってシンプルです。トレーニングは残酷さと結びついており、サーカスは常に限界を超えるような残酷さです。動物を用いたサーカスは禁止されるべきです」と述べている。

今回の映像を見た人々からは「クマはサーカスでショーをする動物ではない」「小さい檻に入れられていたら、クマの気持ちも分からなくないよ」「クマは野生動物であり、ペットではないんだ」「クマは何も悪くないよ」などクマを擁護したり、動物をサーカスに用いることに対する批判の声が見受けられた。

画像は『The Sun 2021年10月17日付「BEAR RAGE Horror moment ‘jealous’ brown bear attacks pregnant circus performer in front of screaming children」(Credit: East2West)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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