10月29日(金)に永野芽郁さん主演で映画公開が決まっている、瀬尾まいこさんの小説『そして、バトンは渡された』。映画、小説ともに注目を集めているが、小説のコミカライズ版が本日発売された。作画を手がけるのは『ひとりぼっちで恋をしてみた』(講談社)などを手がける漫画家・田川とまたさん。

 マンガ家の田川さんはインタビューで「原作を読んだときに“自分の好きな会話劇が描けるな”と第一印象で感じました。原作は瀬尾さんが生み出したキャラクターの生き生きとしたやりとりが魅力です。なのでこの漫画版では、優子ちゃんや森宮さんのキャラクターをお借りして、自分なりの会話劇を表現しました。もう一つの「バトン」の物語として楽しんでもらえたら幸いです」と語った。

 コミカライズ版では小説と異なる展開も多く、特に優子の継母である「梨花」のフットワークの軽さに注目だ。

血の繋がらない父親「森宮さん」と一緒に暮らす優子

 高校3年生の森宮優子は、これまでの人生で3回も名字が変わっている。生まれた時は「水戸」、その後「田中」「泉ヶ原」を経て、現在は「森宮」姓を名乗っている。

 彼女は家庭の事情で「バトン」のように様々な親の間を渡り歩き、今は血の繋がらない父親・森宮さんと2人で生活をしている。

母親のいない優子の前に現れたのは…

 小さい頃は血の繋がった父親と暮らしていた優子。幼いながらも「なぜ自分には母親がいないのか」を薄々感じていた優子は、ある日、父親から「お母さん交通事故で死んでしまった」と聞かされる。

 小学2年生になり、優子の前に現れた「梨花さん」。突然やってきた朗らかで優しい年上の女性に、優子はすっかり懐く。

 その後まもなく、梨花は優子の父親と再婚。優子の母親になった梨花は「8歳だった頃の生活をもう一回体験できるなんて最高」と、優子を可愛がる。

 けれど、3人の暮らしは長くは続かなかった。

ブラジルに発つ実の父親と、日本に残る継母。どちらを選ぶ?

 優子が小学5年生にあがる時、父親が会社の転勤でブラジルに行くことに。梨花は日本に残ると主張し、どちらを選ぶか決断を迫られた優子は、「今の友だちと離れたくない」という理由で梨花と暮らす決意をする。

 こうして、梨花との二人暮らしが始まった。優子はブラジルにいる父親に手紙を送るものの、一切返事が来ないまま時間が過ぎる。

 梨花は優子の欲しいものを必死に与えようと奔走。柴犬に触れたい優子のために、大家さんが柴犬を飼っているアパートへ引っ越し。ピアノの練習をしたい優子のために、家にグランドピアノがあるお金持ちの「泉ヶ原さん」と結婚。梨花のフットワークの軽さに、優子は驚きながらも感謝していた。

「次は高学歴男子もいいかなって」

 そして優子が高校受験の勉強で苦労している時に、梨花から家庭教師として紹介されたのが「森宮さん」。森宮さんは東大出身のエリートサラリーマン

 既に泉ヶ原さんとも離婚していた梨花は、「優子ちゃんの家庭教師をしてくれたら森宮くんと結婚してあげる」と無茶苦茶なことを言って2人を驚かせる。

 梨花の言い分は「水戸さんはかっこよかったでしょ。泉ヶ原さんはお金持ちで、そしたら次は高学歴男子もいいかなって」。

 こうして梨花と森宮さんと優子の暮らしが始まった。3人の生活は順調に思えたが…。

突然の家出。しばらくして手紙と離婚届が送られてきた

 梨花は突然、何の前触れもなく森宮家を出て行ってしまう。しばらくして送られてきた手紙には「離婚したい」という文面と一緒に離婚届が同封されていた。

 一方的に別れを告げられた森宮さんは、残された優子と一緒に生活をすることに。

 急に音信不通になった梨花はどこに行ったのか、急に優子の前から消えたのはなぜなのかーー。このマンガを読むにはこちらから。

 コミカライズ版『そして、バトンは渡された』は10月19日(火)より発売。原作と併せてお楽しみください。

(文春コミック/文春コミック)