久しぶりに会った友人との会話がはずみ、ファストフード店に長居した男性に思わぬトラブルが起こった。新たに設けられた駐車場の1時間までの利用制限に気づかず、30分ほど超過してしまったという彼のもとには罰金100ポンド(約15000円)の請求書が届いたという。『Birmingham Mail』『Metro』などが伝えている。

バーミンガムのキングスタンディングに暮らすトニー・ロングさん(Tony Long、77)は去る9月10日、友人と会うため妻ポーリンさん(Pauline)と共にサットン・コールドフィールドにあるケンタッキーフライドチキンKFC)の店舗を訪れた。

数か月ぶりに会った友人との会話がはずみ、店内に1時間半ほど滞在したが後日、100ポンド(約15000円)の罰金を請求されてしまったという。

トニーさんはその時のことをこう振り返っている。

パンデミックのせいで友人たちとは会うことができませんでした。4か月ぶりに会えることになったので、プリンセス・アリス・リテール・パーク(ショッピングモール)にあるKFCで待ち合わせをしたんです。そこは友人の家の近くで彼らが歩いて行けますからね。私たち夫婦は12時26分に車で駐車場に入り、4人で店の中で食事をしました。他にお客さんはおらず、駐車場もガラガラでした。友人らは14時10分に店を出て、私たちも帰宅しました。KFCの他にはどこにも寄っていません。そして10月1日に100ポンドの罰金が科せられたのです。14日以内に払えば60ポンドで済むとのことでしたが、まだ払っていません。」

「プリンセス・アリス・リテール・パークにあるスーパーなど他の店の駐車時間は3時間までです。だからKFCも3時間までは停めて大丈夫だと思っていました。それでもう一度行って確かめてみると、新しい看板が設置されていたんです。でもそれは目立たなくて、私が見たものは高さが8~9フィート(約2.4~2.7メートル)のところにありました。そこには何度も行っているけど、そんな看板は見たことがなかった。前に行った時も1時間以上いたけど、罰金は取られませんでしたよ。それに私が話を聞いた人はみんな3時間だと言っていました。制限するのはちょっとまずいと思います。他には誰もいませんでしたからね。」

トニーさんはその後、駐車場を運営している「Smart Parking」社に手紙を書いてKFCレシートと一緒に送ったが、罰金が取り消されることはなかったそうだ。

その結果にトニーさんは「私だけではなく他にも被害に遭っている人がいるようで、ネット上では『あのKFCには二度と行かない』と応援してくれる人もいます。KFCのケアライン(お客様相談室)に連絡してみましたが、返事はありませんでした。私は毎週木曜日の夜に娘と一緒にあのKFCを訪れていましたが、もう別の店に行くことにします」と話している。

今回の件について、KFCの広報担当者は「駐車場をスムーズに運営するために時間制限が設けられていますが、私たちの店舗に長時間滞在するお客様はあまりいらっしゃらないので通常は問題ありません。しかしご夫妻が友人との再会の場にこの店を選んでくれたことを大変光栄に思い、我々のケアチームは今回の駐車場チケットは取り消し、問題を解決できるように連絡をとっています」と述べ、トニーさんに科した100ポンドの罰金を取り消すことを明かした。

なおこのニュースに関して、世間からは「知らないうちに駐車規制を行っていることもあります。気づきにくい場所に看板を設置するのはおかしいですよね」「30分過ぎただけで100ポンドも請求するなんてあり得ませんね」などトニーさんを擁護する一方で、「看板はとてもわかりやすく駐車できる時間を正しく伝えているじゃないか。これは罰金ではなく超過料金です」という声もあがっている。

画像は『Metro 2021年10月12日付「Chatty couple fined £100 because they took too long to eat their KFC」(Picture: SWNS)』『Birmingham Mail 2021年10月11日付「Chatty pensioner receives £100 KFC car parking charge after outstaying his welcome」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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