貴族と庶民。明確な不平等が存在する世界に抗うべく立ち上がったのは、“呪われた血”を持つひとりの少年でした。

 ニコニコ漫画「水曜日はまったりダッシュエックスコミック」にて掲載中の『王立魔法学園の最下生 ~貧困街上がりの最強魔法師、貴族だらけの学園で無双する~』は、選ばれし貴族のみが魔法を使える世界で紡がれる成り上がりファンタジー。

 スラム出身の孤児である主人公が持っていた驚くべき素質とは!? 心がアツくたぎるような展開が目白押しです!

ニコニコ漫画『王立魔法学園の最下生 ~貧困街上がりの最強魔法師、貴族だらけの学園で無双する~ 』エピソード一覧

原作:柑橘ゆすら@KankitsuYusura
漫画:長月郁(@Fumi_Nagatsuki

“呪われた血”を持つ少年

 盗みをはたらいたことで大人たちに捕まり、路地裏で痛めつけられていた少年。

 彼は自らの死を覚悟しながらも、その眼には、この世の不公平を呪うかのごとき薄ぼんやりとした光を宿していました。

 毎日が生きるか死ぬかの生活だった彼にとって、貴族とは生まれながらにして幸福を約束された唾棄すべき存在。

 もうこれ以上、この世界構造に負けたくない。少年がそう決意すると、彼の周囲がまばゆい光りを放ち始め……!

 つぎの瞬間、放出された魔法が大人たちの頬を切り裂きます!

 途端に「魔法は貴族だけの権能ではなかったのか!?」と怯え始める貴族たち。

 つまり庶民のくせに魔法を使える=“呪われた血”を持つ子どもだということで、周囲が恐れをなした隙に少年は走り去るのでした。

 その後、少年は何日も逃走を続けた末に季節は冬へと移り変わります。

 寒さと空腹で意識が薄れていくなか、どこからともなく聞こえてきたのはハハッ坊主、これは酷い有様だな」という声。

 いつからか目の前に立っていた壮年の男は、少年の状態を的確に見抜くとある提案をしてきます。

 それは「このまま野垂れ死ぬか、オレに拾われ“人殺し”として生きていくか」というもので……。

 死の淵に立っていた少年は、本能の赴くまま男の手を取ることに。

 こうして少年……もとい、アルスはこの男の息子となり、“人殺し”として育てられることになったのでした。

闇夜を暗躍する“死運鳥”

 あの雪の降る日から何年か後、暗黒都市“パラケノス”に銃声が響き渡ります。

 追い詰められていたのは、グレゴリー・スキャナーという極悪貴族。

 そして彼をここまで追い詰めたのは、巷で噂の暗殺者

 王室からも重用されているという、“死運鳥(ナイトホーク)”の異名を持つ男でした。

 相手を見て一旦は諦める素振りを見せた極悪貴族でしたが、それは罠。

 彼は部下が潜むこの部屋に暗殺者を誘い出したつもりでしたが、“死運鳥”もそのことは重々承知だったようで……。

 黒いローブを脱いだ彼は、それを体の前に持ってくるとすかさず“耐性強化”の付与魔法を発動!
 
 硬化したローブによって、向かってくる銃弾をすべて弾き飛ばします。

 “人間を殺すのに派手な魔法は必要ない”というのが、“死運鳥”の流儀であるご様子。

 持っていた9ミリ口径のハンドガンで手下たちを手早く始末すると、余裕の足取りで親玉に対し王手をかけます。

 こうして彼の手にかかった極悪貴族の最後のセリフは、「お前まだガキだったのか……!?」という驚嘆の言葉。

 なんとあのときの少年は、15歳にしてスゴ腕の暗殺者へと成長を遂げていたのでした。

アルスが見せた神業と、その後の驚愕の展開

 “死運鳥”こと、暗殺者アルスの活躍はとどまるところを知りません。

 しかも実力を買われてか、いまでは“猛牛(バッファロー)”の通り名を持つ弟分まで従えている模様。

 もっとも、このサッジという青年は見た目通り脳筋らしく、ひと足もふた足も遅れての登場となりましたが。

 よほど父親の教育力が素晴らしかったのか、暗殺に対する知識や研究も人一倍進んでいるアルス

 暗殺現場からの逃走中にサッジから「魔法で殺ったほうが早いに決まってるッス!」と言われても、痕跡が残らない銃のほうが暗殺向きだと譲りません。

 そんな“アニキ”の口ぶりには納得がいかないサッジ。

 魔法の有用性を証明してやるとばかりに、追手として飛んできた鳥型の魔導兵器に対して“火炎連弾”を放ちます。

 しかし、やはりと言うべきかサッジの魔法は空振り。どうやらあの魔導兵器は魔力を感知しているようです。

 するとアルスは、おもむろに頭上に向けて数発の銃弾を乱射し始めて……。

 一瞬にして、見事6機の魔導兵器をすべて撃ち落としてみせるのでした!

 じつは彼が放った銃弾のうち、1、2発目のみは魔力が込められていたとのこと。

 それらを囮に使ったうえで本命を叩き込むというシンプルな戦術だったわけですが、その狙撃及び魔法操作の精度はまさに神業と言えるでしょう。

 アルス「庶民の武器も捨てたものじゃないだろう」という言葉は、あくまで銃の有用性を示す発言だと思われますが……。

 こころなしか、貧困街出身者としての意地がうかがえるような気もするところです。

 さて、そんなこんなですでに一級品……いや、規格外の暗殺者として腕を振るうアルスでしたが。

 久しぶりに会った親父から、なぜか「学校に行ってもらおうと思っている」と言われてしまい!?

 果たしてそれにはどんな意図があるのか。そもそもこんな危険な男が学校で何をしろというのか。続きはぜひ連載ページにてチェックしてみてください!

『王立魔法学園の最下生 ~貧困街上がりの最強魔法師、貴族だらけの学園で無双する~』コミックス第3巻は10月19日より発売中!

(画像はニコニコ漫画『王立魔法学園の最下生 ~貧困街上がりの最強魔法師、貴族だらけの学園で無双する~』より)

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