クセはあるけど、使いこなせれば便利でお得…といったところでしょうか。

検索から購入まで一気通貫!がコンセプト

ANA(全日空)から提供されている、経路検索機能、航空便運航情報のほか、ターミナル、搭乗口、保安検査場といった各種ロケーション情報を付加した独自のウェブサービス「ANA空港アクセスナビ」。言い換えれば「ANA流乗り換え案内アプリ」とも呼べるこのサービスに、2021年10月7日(木)より新たな機能が加わっています。

愛媛県伊予鉄バスと連携し、松山空港からの空港リムジンバスのチケットを「アクセスナビ」内で購入できるようになったのです。これまで空路とバスで松山市中心部へ向かうには、空港到着後バスの時間を確認し、売り場に並んでチケットを購入する必要がありました。新機能は、この「航空券購入→経路検索→バスのチケット購入」をアプリ上でワンストップで実施できるようにしようというものです。記者が実際に使ってみました。

この「ANAアクセスナビ」は「ANAアプリ」から起動することができます。このアプリは、ANAの航空券購入や、国内線機内Wi-Fiを起動する際などに用いるもの。同社便利用者の多くがインストールしているこのアプリをそのままバスのチケット購入に使え、都市部まで行けるというのがポイントです。また、降りる時も引き換えURLの発行画面を運転手に見せるだけで完了します。運用開始直後ではあるものの、伊予鉄バスの運転手も難なく対応していました。

一方操作性には少々クセあり?使う際の注意点

一方で利用には注意点もあります。伊予鉄バスの予約をする際に、改めてアカウントを作り、クレジットカード情報などを入力する必要があることです。これはANAアプリ上でAMC(ANAマイレージクラブ)会員のお客様番号などでログイン済みで、カード登録している場合でもです。

また、決済完了後の表示画面ではQRコードが発行されます。ただ、このQRコードを運転手に見せても、伊予鉄バスの場合は降りることができません。そこからもう一つ画面を飛び、URLの画面を見せなければいけないのです。

つまり「アプリ仕様に少しクセがあるものの、そこさえクリアになれば非常に便利なシステム」となっているといえるでしょう。QRコードの件についてはアプリの仕様上の問題とのことです。

なお、今回の提携開始にともなって、ANA側ではキャンペーンを実施します。空港リムジンのデジタルバスチケット購入時にAMCお客様番号の登録で、200円(税込)につき1マイルを積算。このほか11月30日までに、本乗車券類を購入・乗車した人には、もれなくダブルマイル積算の特典が付与されるとのことです。

上が松山空港のANA機、下が松山の繁華街「大街道」を走る伊予鉄バス(2021年10月、乗りものニュース編集部撮影)。