YouTubeのトゥームレイダー公式チャンネルは、2013年に発売したアクション・アドベンチャー『トゥームレイダー』の開発初期の映像を公開した。

 その内容は主人公のララ・クロフトが人間ではなく不気味なクリーチャーと戦うという「サバイバルホラー」を指向しており、本編とはまるで似ていない内容が一部で話題になっている。

 2013年に発売された『トゥームレイダー』は、リーズのリブート作品でララ・クロフトの容姿や性格、身長や生い立ちなどが変更がされている。新米の考古学者として日本を舞台に邪馬台国の謎を追う過程でカルト教団と戦うストーリーだ。

 今回、公開された開発途中の映像では、ララ・クロフト瞬間移動するクリーチャーと戦ったり、巨大なクリーチャーから馬に乗って脱出するなど、本編のカルト集団と戦うものとはかなり印象が違う、超自然的要素が強調されたものとなっている。

 このときの仮タイトルは、「トゥームレイダーセンション」(Tomb Raider: Ascension)だったという。またこれらに関連してパッケージデザインの試作品やコンセプトアートなども公開されている。

(画像はYouTube「Tomb Raider (2013) Development: Ascension Branding」より)
(画像はYouTube「Tomb Raider (2013) Development: Ascension Early Footage」より)
(画像はYouTube「Tomb Raider (2013) Development: Ascension Early Footage」より)

 YouTubeの概要欄によると、この開発の映像は、前作『トゥームレイダー アンダーワールド』の発売前からあったものだという。

 当初のコンセプトとしてあったのは「離島が舞台」、そして「サバイバルストーリー」だったとのこと。このときは「原点回帰」というアイディアにたどり着いておらず、近接戦闘、乗馬、さらに仲間(コンパニオン)システムなどを見極めるために、さまざまなテストを行っていたという。

 一時期は『トゥームレイダー』というより、ホラーゲームに近いと感じたこともあったが、そこから「原点回帰」するアイディアが浮かび、現在の形になったようだ。なぜ舞台が日本になったのかは明らかにされていない。

(画像はYouTube「Tomb Raider (2013) Development: Ascension Early Footage」より)

 こうした開発途中のコンセプトは本編でも片鱗が見えるものとなっている。離島という要素はそのまま踏襲されており、超自然的な要素はカルト教団になったといえそうだ。

 また本作はララ・クロフトが死亡したときの短いカットシーンが、『デッドスペース』を彷彿とさせるような残酷で多彩なものとなっている。こうした要素も、もともとホラーゲームに近いものだったところの影響が残っていたのかもしれない。

 なお一連の映像は、トゥームレイダー』シリーズの25周年を記念してのもの。YouTubeでは2013年の『トゥームレイダー』の他にも、それ以前の作品の開発途中の映像も惜しみなく公開しているので、気になった人は視聴してみてはいかがだろうか。

『トゥームレイダー』公式YouTubeチャンネルはこちら