米俳優のアレック・ボールドウィン(68歳)が、ウェスタン映画「ラスト」の撮影現場で持っていた小道具の銃を誤射し、撮影監督が死亡した。10月21日、ニューメキシコサンタフェ近郊のボナンザクリークで起きたこの事故で、ハリーナ・ハッチンズさん(42歳)が命を落とし、ジョエル・ソウザ監督(48歳)も負傷した。

フアン・リオス・サンタフェ郡保安官は、アレックが発砲した銃で撃たれた2人の名前を明らかにした一方、目撃者に話を聞くなどして、当時の状況を把握するために捜査を続けている。

「死亡事件の場合、犯罪捜査官はたとえそれが事故と思われても調査をします。現在のところ不正行為の疑いはありませんが、それを完全に排除することはできません」
「実際に何が起こったのかはっきりさせるため、一通りの捜査を行います」

さらにニューヨークタイムズ紙によると、事故はリハーサルか本番中に起こったことから、事件の瞬間がカメラに収められている可能性があるという。

タイトルにもなっている有名な西部の無法者ハーランド・ラスト役をアレックが演じる、同作の製作側のスポークスパーソンは、「全キャストとクルーは、今日起こった悲劇に多大なショックを受け悲しんでいます。私達は、ハリーナさんの家族と愛する人々に心から深くお悔やみ申し上げます」とデッドラインにコメント。撮影は現在中断しており、警察に全面的に協力するほか、関係者にカウンセリングサービスを提供する意向であると続けた。