病で苦しむ生後13か月の息子に、栄養チューブを通して漂白剤を流し込んだ母親に22日、有罪判決が言い渡された。幸いにも男児は一命を取り留めたが、裁判では当時26歳だった母親が犯行に及んだ理由や当日の様子、精神的に追い詰められていたことなどが次々と明らかになった。『7NEWS』などが報じた。

オーストラリアのパースに暮らすブルック・エヴェリン・ルーカス(29)に22日、息子ウィリアム君の命を危険に晒した罪で懲役2年半の有罪判決が下された。ブルックは2018年12月29日、漂白剤をミルクに混ぜてウィリアム君の栄養チューブに繋いで流し込んでいた。

予定日より14週早く誕生したウィリアム君は、稀な先天性の複合的疾患「ピエール・ロバン症候群」を患っており、24時間のケアが必要だった。ブルックは当時、病院を頻繁に行き来する生活を送っており、ウィリアム君は生後13か月のクリスマスイブまで入院していた。

しかしウィリアム君の退院から5日後、ブルックはベビーベッドで泣いていたウィリアム君に、風呂のタイルの漂白剤約30ml(大さじ2杯)をミルクが入った栄養バッグに入れ、チューブを通して胃に流し込んだ。

裁判では、ブルックが警察の取り調べに「その瞬間、力が抜けて、気持ちがリラックスするのを感じた」と語ったことや、ブルックの異常ともいえる次のような言動が明らかになった。

ブルックは漂白剤を投入してから約3時間、ウィリアム君のそばで様子を見ていた。そして息子が嘔吐し痙攣発作を起こすと緊急連絡番号に電話し、『息子の4歳の姉がとんでもないことをした』と告げた。」

救急車の中でウィリアム君は10~12回ほど嘔吐し、入院は17日に及んだ。ブルックは犯行から約2週間後、警察に自ら出向いて罪を告白した。」

ブルックは犯行の理由について『一息ついてぐっすり眠りたかった。赤ちゃんがぐずっている時は、漂白剤を飲ませれば落ち着いて眠りにつくと思った』と明かした。しかし意図的に殺害するつもりはなかったようだ。」

こうして判事は22日、「我が子に漂白剤を飲ませたブルックの行為は、疲れ切った母親の助けを求める叫びだった。ただその行為は危険極まりなく深刻で、刑を逃れることはできない」と述べ、子供の命を危険に晒したとしてブルックに懲役2年半を言い渡した。しかしブルックが罪を認めていることや、精神的に問題を抱えていたことなどを考慮し、15か月の刑に服した後に仮釈放の資格を与えている。

ウィリアム君は現在、祖母のケアのもとで暮らしているが、ブルックにはウィリアム君への一生涯にわたる接近禁止命令が、また娘に対しても接近禁止命令が出されている。

ちなみにこのニュースには「悲しいと同時に怒りを覚えるニュース」「親になる資格なし」「最低の親」「子供がかわいそう」「親の気持ちもわかる。サポートする環境も必要」「精神的な問題が大きい」「こんなことで子供に会えなくなるなんて、自分のやったことを一生後悔して生きなくてはいけないね」「子にも母にも胸が痛む」「弱っている身体に漂白剤なんて…。生きていて良かった」「刑が軽すぎるのでは?」といったコメントがあがっている。

画像は『7NEWS 2021年10月22日付「Brooke Lucas sentenced to minimum of 15 months’ jail for feeding EXIT MOULD to sick baby boy」(Credit: 7NEWS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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