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 ペットの栄養管理はほぼ飼い主にゆだねられている。しかし、3年前のイギリスの調査によると、犬や猫に野菜や穀類のみで、肉を与えない飼い主が大幅に増加していることが報告されている。

 犬はオオカミに比べれば雑食だが、肉類などの動物性タンパク質が必要である。

 このほど、イギリス国内で飼育されている犬に適切な食事を与えない飼い主には、高額な罰金と懲役刑が科せられる可能性があることが、『Mirror』などで報じられた。

【画像】 全ての飼い主は、飼い犬に「適切な食事」を与える法的義務がある

 2006年イギリスの動物福祉法によると、犬に「適切な食事」を与える必要があると定められている。

 つまり、選択した飼い犬への食事が、その説明に適合していないと判断された場合、飼い主が罰せられる可能性があるのだ。

 2019年イギリスの調査では、ペットに肉類を与えない飼い主が大幅に増加していることが明らかになっている。

[もっと知りたい!→]イギリスがEU離脱請求書で「動物は感情を持ち、苦痛を感じる」というという条項を盛り込むことを否決。物議をかもす。

 猫は肉食動物であり、肉の不足は深刻な健康状態を引き起こす可能性がある。

 犬の場合、穀物などの炭水化物エネルギーとして利用することは可能だが、炭水化物を分解する消化酵素(アミラーゼ)を口内に持っていない。そのため、腸内で炭水化物を分解・吸収しなければならず、栄養の吸収率も悪く、体にも負担をかけることになってしまうという。

 なので飼い主が犬の健康を考慮せず、肉を与えない食事を強制することは、動物福祉法に違反することになるというのだ。

 ちなみに、市販されている一般的なドッグフードには肉類などのタンパク質バランスよく配合されているので問題はない。

 英国獣医協会(BVA)の会長ダニエラ・ドス・サントスさんは、次のように述べている。

イギリスでは、動物福祉法に基づき、飼い主はペットに適切な飼料を与える義務があります。

飼い主の個人的な信念体系を犬に押し付けることは、法律では認められていません。

理論的には、犬にベジタリアン食を与えることは可能ですが、獣医栄養士の監督の下でそれを実施すべきでしょう。
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飼い犬に適切な食事を与えない者には多額の罰金と懲役刑の可能性

 イギリスの動物保護団体Blue Crossブルークロス)は、イギリス国内の犬の飼い主に適用される全ての法律の概要を示し、全ての飼い主がペットに福祉の必要性を提供する法的義務を持っていることを示している。

 法第9条に基づき、全ての家畜には以下の法的権利がある。

・適切な環境に住む
・適切な食事を摂る
・散歩など、通常の行動パターンが約束される
・他の動物と一緒に、または別に収容される
・痛み、苦しみ、怪我、病気から守られる

 特に、犬に適した食事に関しては、あらゆる食事は「犬の全ての栄養ニーズを満たす」必要があるとしている。

 したがって、これらが守られない場合は、飼い主はペットから引き離されたり、今後再びペットを飼うことを禁じられたりすることがあるという。

 更には、2万ポンド(約315万円)の罰金刑が科せられる可能性や、裁判所に出廷を求められ、最悪の場合は51週間の懲役刑に直面する場合があるということだ。

written by Scarlet / edited by parumo

追記:(2021/10/23)本文を一部訂正して再送します。

 
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飼い犬に肉類を与えない飼い主には、懲役と罰金刑の可能性