10月21日放送の『大下容子ワイド! スクランブル』(テレビ朝日系)で、大下容子アナウンサーが不適切演出を謝罪した。番組の「視聴者からの質問にお答えするコーナー」でスタッフが用意した質問が、視聴者からの質問であるかのように取り上げられたケースが約2割存在したという。いわゆるヤラセ問題が発覚した形だ。大下アナは「再発防止を徹底いたします」とコメントした。

 『ワイド! スクランブル』シリーズは1996年から続く、老舗ワイドショー番組と言えるが、過去にはパワハラ騒動を起こしている。

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 2019年にスタッフ間でパワハラが横行している様子が、『FLASH』(光文社)のウェブサイトである「SmartFLASH」に報じられた。その内容は、女性ディレクターがADに暴言を吐き萎縮させる、局の男性幹部が子会社所属の別の女性ディレクターをいびり倒すといったもの。後者については、当時番組に出演していた小松靖アナウンサーも、反省会の場で男性幹部と共に、女性ディレクターに対し、厳しい言葉を浴びせかけていたと報じられている。

 これは特定の人物だけの問題だけではなく、番組全体にパワハラが横行している可能性が取り沙汰されたものであろう。番組スタッフの気質、空気の問題とも言えるかもしれない。

 また、同番組では2018年に、30代の男性ADが日本相撲協会の映像使用に関する承認書類を偽造した不祥事も発覚している。ADは相撲協会に無断で映像を使用しようとしたが、社内チェックによりオンエアには至っていない。さらに、男性の関わった仕事を精査したところ、計4回の映像の無断使用も明らかになった。

 ワイドショーは幅広いジャンルを扱うため、スタッフの準備作業も膨大なものとなりがちだ。とは言え、無断使用は許されるものではない。『ワイド! スクランブル』は長く続く人気番組でもあるため、問題の注目度も高い。再発防止に努めてもらいたいものだ。

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