2006年1月18日沖縄県内のカプセルホテルで男性が死亡する事件が起きた。被害者は30代男性で、証券会社の幹部。死因は腹部を大きく切り開かれるなど、数カ所を刺されたことによる失血死だった。

 同日午後2時35分ごろ、被害者の部屋の非常ブザーが鳴り、従業員が駆け付けた。マスターキーで解錠して入室したところ、血まみれになっている被害者が発見された。発見当時は意識があり「助けて」などと漏らしていたが、間もなく死亡した。

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 強い殺意のある人物による他殺の可能性が高いが、被害者の男性が過ごしていた部屋周辺は、他の利用客の通行も多く、誰にも目撃されずに犯行に及ぶことは難しい。

 そのうえ、現場となったカプセルホテルは、各個室に扉が付いたタイプであり、当時室内は内側から鍵がかかっていた。状況から見るに他殺は非常に難しく、犯人がどのように被害者の室内へと侵入し、犯行に及んだ後に出ていったのかは分からなかった。しかし、被害者の腹部は8センチにも及ぶ深さで裂かれており、内臓がはみ出るほどの状態。自殺とは考えにくい状態であった。

 なぜ、腹部を裂かれていたのか、理由は定かではないが「あえて残忍な犯行をして関係者へ何らかの警告をしたかったのではないか」といった憶測がネット上で挙がっている。実際、被害者は暴力団との関係もささやかれており、プロによる犯行では?という噂も少なくない。カプセルホテル内の防犯カメラ等にも不審人物の様子は映っておらず、「一般人に扮して殺害した可能性」が高い。

 なお、監視カメラには被害者の部屋の出入り口が映っていないため、犯人の入退室の方法は不明だ。

 ネット上ではこの事件に対して、警察が積極的に捜査をしていないことが指摘されている。被害者は暴力団とつながっていたこともあり、「面倒なことから手を引きたかったのでは?」といった憶測もある。

 この事件の後にも不審な点がある。後日、遺族が警察のもとへ遺留品の引き取りを申し出たところ、警察は「遺留品の一部はすでに女性が持ち去った」というのだ。しかし、妻をはじめ、遺族の女性は誰も遺留品を持ち去っていない。一体誰が被害者の遺留品を持ち去ったのだろうか。
 
 また、そもそも被害者は東京都在住で、会社の所在地も都内。なぜ、沖縄にいたのか、そしてなぜ30代で社長にまで上り詰めた人間が、1泊2000円台で宿泊できるようなカプセルホテルを利用したのか。ネット上の憶測によると、「何者かに現場となった室内を利用するよう前もって指示があったのでは?」といった内容が挙がっている。実際、妻によると、事件の数日前「しばらく戻らないかもしれない」と言い残したという。しかし、理由や詳しい内容は何も話さず、この発言と事件の関連性は不明だ。

 現在も自殺・他殺どちらであったのかは明確になっておらず、遺品を持ち去った女性の身元や理由も分かっていない。被害者・遺族のためにも、警察には積極的な姿勢で真相の解明を進めてもらいたい。

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