新型コロナウイルスの終息傾向が急速に進展している中で、今まで発令されていた緊急事態宣言や、宣言に伴う各種の縛りが解除へ向かっている。

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 コンビニにも緊急事態宣言の影響がなかったわけではないが、変化へ機敏に対応する身軽さが身上とも言えるだけに、冷凍食品や酒類の陳列を増やし、新商品や集客グッズの取扱いで来店を促す努力を地道に行って来た。

 そんなコンビニ加盟店に共通した悩みは、人件費と廃棄ロスに万引き被害だった。

 問題となっていた人手不足は、コロナ過の飲食業等の他業態から流入してくる人材の増加で一息ついた。人件費の総額が加盟店オーナーを悩ませる状況に変化はないにしても、オーナー人手不足のあおりを受けて長時間勤務するケースは減少したようだ。

 廃棄ロスについても、頑なだったコンビニ本部の姿勢が柔軟に変化して、障壁の様に複雑だった値下げ販売手続きも、簡素化されている。

 今もコンビニオーナーを悩ませているのは、万引きという呼び方でソフトに表現されている店舗内での「窃盗」行為だ。

 ファミリーマート3月31日から東京・丸の内で始めた無人決済のコンビニ1号店が、万引き抑制へのヒントを投げかけている。無人決済コンビニの店内では、天井に設置されたカメラが来店客の手にした商品を認識して支払金額に加算する。マイバッグに入れても、ポケットに入れても、購入した商品として合計されるため、理論上は万引きが発生する余地がない。

 ファミマ埼玉県川越市郵便局内に無人決済のコンビニを開設することを決定した背景には、丸の内での無人決済1号店の営業状況が大いに参考になった筈だ。商品の補充や陳列には近隣の店舗から担当者が出向く。カメラ等の初期費用は多少かさむにしても、店舗建設は必要なくなり郵便局への家賃相当額も低廉で済むだろう。レジの人件費が掛らないから営業経費は大きく削減されるため、既存店でもレジを無人化する傾向が試行錯誤で進んでいる。

 日経新聞によると、16年現在、全国でコンビニがゼロか1店舗しかない市区町村307に及ぶが、その307市区町村には1197の郵便局が営業中という。ファミマが無人店舗の目標を1000店としていることと、無関係ではなさそうな近似値だ。

 人手不足や人件費問題などが重なって、コンビニの店舗数は増加から一転して減少に向かっていたが、コンビニ空白地帯の郵便局に無人決済店舗が出店できれば、新しい店舗展開のチャンスが生まれる。

 郵便局にとっても、郵便・貯金という機能にコンビニ機能が付加されれば、集客にもつながる。コンビニ郵便局、双方にウインウインの好循環をもたらすことが期待される。

 加えて、無人レジ店舗の増加で万引きがなくなれば、オーナー積年の悩みが解消されるかも知れない。

無人決済コンビニが普及すると、万引き減少が期待される理由!