今月17日夜、米イリノイ州レイク郡ザイオンにある一軒家の近くで発砲があり、自宅にいた23歳女性が壁を貫通した流れ弾に当たって死亡した。女性は2児の母で、子供に聖書の読み聞かせをしていたという。なんとも痛ましい事故を『ABC 7 Chicago』『WGNTV.com』などが報じた。

亡くなったのはメラニー・イェイツさん(Melanie Yates、23)で17日午後9時頃、生後7か月のリディアちゃん(Lydia)に聖書の読み聞かせをしていた。夫ダニエルさん(Daniel)は別の部屋で長女エヴァリンちゃん(Evelyn、2歳半)を寝かしつけており、自宅の外で花火のような激しい音を聞きメラニーさんを呼んだものの返事がなかったという。

不思議に思ったダニエルさんが様子を見に行くと、メラニーさんが頭を撃たれて倒れているのを発見、すぐに救急車を呼び警察に通報した。そうして救急隊の到着を待つ間、ダニエルさんは2人の娘を連れて近くに住むメラニーさんの母ラム・カルデロンさん(Lam Calderon)のもとへと急いだ。

ラムさんは「あの夜、我が家にやってきたダニエルに『娘が頭を撃たれた』と言われましたが、信じることなどできませんでした。混乱し何が起きているのか理解できなかったのです」と当時のことを振り返り、このように続けた。

「メラニーはその後、病院に行く救急車の中で心停止に陥りましたが、心配蘇生法によって持ち直しました。しかし多臓器不全を起こし、翌朝の午前10時頃、生命維持装置が外されたのです。」

「娘は『5~7人の子供が欲しい』と大家族を夢見ていたのに、こんなことになって言葉もありません。母親を失った2人の孫は思い出を胸に生きていくしかないのです。」

またメラニーさんの父ショーンさん(Shawn)は「ダニエルは最期、娘の手を取って『結婚式の日の君は本当に美しかったよ』などと話しかけていました。娘の心臓は強く、生命維持装置を外されても15分ほど鼓動を続けていました。私たち家族にとってこの事故は一生のトラウマになるでしょう」と涙を流した。

地元警察はイェイツさん宅近くの車道で数発の発砲があった証拠を押さえており、近くの住民も「発砲は7、8発だった」と証言していることから、メラニーさんが流れ弾の犠牲になって死亡したとみて調べを進めている。ただ現時点では、発砲事件の捜査に進展はないという。

なおメラニーさんのきょうだいは20日、一家のためにクラウドファンディングサイト「GoFundMe」を開設しており、25日の時点で目標額約1136万円(10万ドル)のところ1420万円(12万5千ドル)以上の寄付が集まっている。

ちなみに流れ弾による事件はアメリカで度々起きており、2018年にはジョージア州で14歳の少女が階上から放たれた銃弾により死亡した。また2019年にはウィスコンシン州銃撃戦の流れ弾が3歳児が抱いていたぬいぐるみを直撃していた

画像は『ABC 7 Chicago 2021年10月22日付「Zion young mother of 2 killed by apparent stray bullet, police say』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト