出産・分娩

赤ちゃんの誕生を楽しみにしていたカップルが、その死に衝撃を受けた。元気だった赤ちゃんが傷だらけの状態で生まれるまでの経緯を、『Liverpool Echo』などイギリスのメディアが伝えた。


■子宮口が開かず帝王切開へ

5月のこと、イギリスで暮らす女性が出産の時期を迎えた。しかし予定日を過ぎても子宮口が十分に開かなかったため、帝王切開で赤ちゃんを取り出すことに。麻酔を打たれ、手術室に運ばれたという。

しかし手術を始める直前になり「子宮口が十分開いた」と判断されたため、またしても予定を変更。経膣分娩に挑むことになった。


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■鉗子分娩に切り替え

なかなか出てこない赤ちゃんを出すため、医師は鉗子を使用することにした。モニターを見ながら陣痛の波に合わせて赤ちゃんを引っ張ったところ、女性の体が分娩台からずれるほどの勢いだったという。

そのうちタイミングもずれはじめ助産師もあわてたが、医師は気にもしなかったそうだ。それでも赤ちゃんは出てこなかったため、医師が会陰を切開し、ようやく取り出すことに成功した。

■頭にケガを負っていた赤ちゃん

どうにか出てきた赤ちゃんだが状態は極めて悪く、頭のてっぺんを含むあちこちに傷やアザができていたという。すぐに別室に運ばれ治療を受けることになったが、そこでは十分な対処ができなかった。

そこで赤ちゃんは別の病院に送られたが、状態を確認した医師たちは頭蓋骨が折れている可能性を危惧。救おうと手を尽くしたものの、5月11日に息を引き取ってしまった。


■真相を知りたいと願う両親

赤ちゃんを失った女性とそのパートナーはショックがひどく、「あたかもホラー映画のような出産でした」「一生忘れることはできません」と話している。

また2人は「赤ちゃんが死んだのは鉗子で無理に引っ張られたせい」と考えており、真実を知るために法的措置も検討しているという。

この件については検視官たちが調査を進めているが、死因はまだ伏せられている。赤ちゃんと始める新生活を楽しみにしていた両親は、分娩室で味わった恐怖と赤ちゃんの死から立ち直れないままだ。

壮絶な出産で新生児を亡くした両親が経緯公表 「まるでホラー映画だった」