中国は近年、宇宙開発に力を入れており、2020年にはロケットを39回打ち上げたという。打ち上げ数では米国に次ぐ2位だったが、成功率は日本やインドに及ばなかった。中国メディアの網易はこのほど、中国のロケット打ち上げ成功率が低い理由について分析する記事を掲載した。

 記事はまず、2020年のロケット打ち上げ成功率について、日本は4回発射して4回成功、インドは2回発射して2回成功、EUは5回発射して5回成功と、いずれも100%の成功率だったと紹介した。一方、米国は44回発射して4回失敗、中国は39回発射して4回失敗しており、成功率からすると中国が最も低くなったと指摘した。

 中国の成功率が低い理由として記事は4つあると分析した。1つは「発射回数が多いこと」で、数が多ければ失敗も多いのは当然のことで、中国の発射回数は日本とインドとEUを足した数より多いため、どうしても失敗も出てくると説明した。

 2つ目は「新技術を多く使用しているため」で、成熟していない技術を使うと失敗する確率も高くなるということのようだ。3つ目は「技術者に対する待遇があまり良くないため」で、人材が流出して新しい技術者が育っていない問題があるとしている。4つ目は「意識の違い」で、失敗の多くが商用衛星や外国の衛星打ち上げであり、ビジネスとして打ち上げる場合は新たな挑戦ではなくいつもの繰り返しとなり、脇が甘くなるとした。

 しかし記事は、失敗があるからといって中国のロケット打ち上げ技術が劣っているわけではないと主張した。失敗から教訓を学びさらに進歩できるので決して悪いことではないとしている。そして、30年以内には宇宙開発の分野で米国を超えることができるだろうとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本は100%なのに! 中国のロケット打ち上げ成功率が低いワケ=中国報道