やんちゃな犬のいたずらには、手を焼く飼い主が多くいるようだ。このほどイギリス在住の女性が愛犬に“部分入れ歯”を食べられてしまい、1か月も歯抜けの状態で過ごさなければならない事態に陥ってしまった。入れ歯は前歯の部分だったので隠すこともできず、女性は呆れながら前歯のない顔で笑っていることを『Metro』などが伝えた。

ウェールズ南部アバーデアに暮らすジェイン・ハゲットさん(Jayne Haggett、54)はある晩、地元のパブ「The Beehive Inn」で友人とともにお酒を楽しんだ。しかし翌朝、前歯の部分入れ歯がないことに気がついた。

「何かを食べる時には入れ歯を外すようにしています。そのまま食べると入れ歯の下に食べ物が詰まるので、それが不快なのです」と話すジェインさんは、つまみを食べる時にいつも通り入れ歯を外したという。

その入れ歯がなくなってしまった経緯を「毎晩寝る前に、キッチンカウンターの上にある小さなプラスチック容器に入れています。しかし翌朝になると、それが入れ物ごとなくなっていたのです」と明かした。

ジェインさんの記憶によると、最後に入れ歯を外したのはおつまみにポテトチップスを食べようとした時だったという。酔っていて夜寝る前に外したのかどうかは覚えていないようで、翌朝に娘と家中を探したが大事な入れ歯は見つからなかった。

それから飲んでいたパブのオーナーに連絡して、入れ歯が落ちていなかったか確認したが「ない」と言われてしまった。もし入れ歯が見つかったら、すぐに電話をすると約束してくれたという。

手がかりがなくなってしまったので再び記憶をさかのぼっていたジェインさんは、ふとコッカー・スパニエルの愛犬“バーニー(Barney、1)”が疑わしい動きをしていることに気付いた。

悪い予感がしたジェインさんが裏庭へ向かうと、信じがたい事実が判明した。

「裏庭に行くと、芝生に入れ歯を入れる小さなプラスチックの容器があったんです。容器は噛まれていて、中身が空っぽでした。」

「バーニーが中にあった入れ歯を飲み込んでしまったとしか考えられません。バーニーは以前からこういうことをする恐ろしい子で、今まで全てのヘアブラシを口にしてきたくらいですよ。」

犬が入れ歯を飲み込むなど通常なら考えにくい。しかしバーニーは何でも食べてしまう癖があるといい、さらに部分入れ歯だったことでサイズが小さく、バーニーが飲み込んでしまったと考えるのが妥当だった。

ショックを受けたジェインさんだったが、新しい入れ歯を作ればいいと考えて早速歯科医院へ向かった。ところが新しい入れ歯を作るのに11月末まで待つ必要があり、約1か月も前歯のない歯抜けの状態で過ごさなければならなくなってしまった。

ジェインさんは「友人から『待っていたら、バーニーがウンチと一緒に入れ歯を出すんじゃない?』と言われましたが、その入れ歯を装着すると思います?」と笑って話す。

そんなジェインさんだが、2017年にがんと診断され、片方の乳房を切除したそうだ。ジェインさんは「化学療法を受ける前に髪の毛を全て剃り、胸も失ってしまいました。今は前歯もないんですよ。気をつけていないと、私の体はあまり残らないかもしれないですね」と冗談めかして語った。

辛い経験をしてきたジェインさんだが、入れ歯を食べられてしまったことについては笑い話にすることを決めた様子だ。

「多くの人がパンデミックのせいで大変なことになっているのだから、私は落ち込まないようにしようと決めました。そしてこの話をすることによって他の人が笑顔になるのなら、それは良いことですよね。」

「いずれにしても、コロナのおかげで今はみんなマスクをしています。だから私の前歯がないことについて気付く人はそう多くないと思いますね。」

画像は『WalesOnline 2021年10月25日付「Mum wakes up after night at the pub to find her dog has eaten her false teeth」(Image: John Myers)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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