日本の憲法第9条をめぐってはさまざまな議論があるが、現時点で日本は「戦力」を保持できないことになっている。防衛省によれば、日本は「自衛力」は保持することができるが、戦力は保持できないゆえに、自衛の範疇を超えた大陸間弾道ミサイルや攻撃型空母は保持できないという。

 中国メディアの網易は26日、日本は攻撃的兵器の保持は禁じられているはずなのに、なぜ空母を保持しようとしているのかと疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事はまず、第2次世界大戦の敗戦国である日本は大規模破壊兵器の保持は許されておらず、攻撃的兵器の製造・保持も禁じられているはずだと主張。だが、日本は現在、いずも型護衛艦を改修し、空母として運用しようとしていると指摘し、これが可能になったのは「米国が許可したからに違いない」と論じた。

 続けて、日本は戦後、軍隊の保持が禁じられており、それゆえ日本軍ではなく、自衛隊と呼ばれると紹介する一方、これは単なる「言葉遊び」であると主張。日本の軍事力はすべて米国の戦略的観点から構築され、発展してきたのが現実だとし、米国は自国の敵国に対峙させることを念頭に、自衛隊の装備を整えてきたのだと主張した。

 そして現在、日本が空母を保持しようとしているのは「日本が保持したいからではない」と主張。これは中国の海上戦力が強大化しており、逆に米国の西太平洋における影響力が低下していることが背景にあると強調し、つまり米国が日本に空母を建造させたのだと主張したうえで、「米国が今後も日本に対する制限を緩め続けるのではないかと警戒する声も中国にはある」と伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

攻撃的兵器を保持できない日本が空母を保持しようとする理由=中国