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 ギリシャクレタ島と言えば、神話と伝説、そして古代史に彩られた観光の名所として知られている。ミノア文明、クノッソス宮殿、ミノス王など、古代ギリシャに詳しくなくてもこの辺は耳にしたことがあるという人も多いんじゃないかな。

 だが現代のクレタ島では、多くの犬や猫たちがストリートアニマルとして、苦しい日々を送っているのだという。

 今日はそんなクレタ島シェルターを営むタキスさんという男性が、山に捨てられた犬の救助にあたる様子をご紹介しよう。

The Exact Right Guy Found A German Shepherd Chained Up On A Mountain | The Dodo

 キノコを採りに山に入ったという男性から、「鎖につながれた犬が放置されている」とタキス・シェルターに通報があった。

 早速シェルターの運営者、タキスさんが駆けつけると、何もない山の中に一匹の痩せ細った犬がいたんだ。餌は少し置かれていたものの、周囲に水は見当たらない。すぐに水を与えて保護することに。

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 文字通り、鎖に繋がれていた犬は、タキスさんの車に大喜びで乗り込んだ。きっとどこかで飼われていた犬なんだろうね。

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 長期間繋がれていた犬は攻撃的になりやすいため、実はタキスさん、この犬がシェルターのほかの犬たちとうまくやっていけるか心配だったんだそうだ。

 ところが案ずるより産むがやすし、この犬はとても温厚で優しい性格をしており、他の犬たちともすぐに仲良くなったんだって。

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 犬の年齢は多分、2歳半~3歳程度。この人懐っこさと性格の良さから、きっとすぐに引き取り手が現れるよ!と、タキスさんは語っていた。

 すっかりベストフレンドになった二人。「僕がもしシェルターの運営をしていなかったら、自分で引き取りたいくらいだよ」というくらいこの犬に惚れ込んだタキスさんのお墨付きだから、きっと理想的な温かい家庭に引き取られて行くことだろうね。

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タキス・シェルター」の創設者であるタキスことテオクリトス・プロエスタキスさんは、もとはなんとDJ、つまりディスクジョッキーだったんだそうだ。だがDJとしての人生をあきらめ、助けを求める犬たちのために、自腹でシェルターをつくったのが今から7年前のこと。

 以来このシェルターは公的な援助を受けず、タキスさん自身の資金と寄付に頼った運営を続けているんだそう。シェルターには現在420匹ほどの犬と40匹ほどの猫、そしてヤギや羊たちも保護されているんだそうだよ。

 タキス・シェルターで里親に引き取られるのを待つ犬たち。

 そして猫たちも。

 マランダーではこれからも、タキス・シェルターに注目していきたいと思っているよ。また、ここでは見学者やボランティアも随時受け入れているとのこと。

 このコロナ禍が過ぎ去って、もしもギリシャへの旅をする機会があったら、ぜひのシェルターを思い出してみてほしいな。

written by ruichan

※この記事はカラパイアの姉妹サイト「マランダー」に掲載されたものです。面白い動物情報を集めたマランダーの方にも是非訪れてみてください。

 
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