米倉涼子主演のドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)の第4話が11月4日に放送。未知子(米倉)と大きな舞台の公演を前に病を患った女優の対話シーンのせりふが胸を打ったほか、遠藤憲一演じる外科部長・海老名も注目された。(以下、ネタバレがあります)

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■未知子がまさかの「オペしないので」発言

同作は、フリーランスの外科医・大門未知子が一切の妥協を許さず突き進む姿を描く人気シリーズの第7弾。内田有紀、岸部一徳遠藤憲一、勝村政信、西田敏行や前シリーズから仲間入りした今田美桜などおなじみのメンバーに加え、未知子と対立する新キャラクターとして、野村萬斎、小籔千豊、杉田かおる、要潤らが出演する。

2年ぶりとなる新作は、100年に1度のパンデミックで感染治療と内科を最優先し、不要不急の外科手術は延期するという新局面を迎えた日本最高峰の大学病院「東帝大学病院」が舞台。台頭する蜂須賀(野村)率いるメスを使わないケミカルサージェリーを推進する内科と、未知子、そして別棟の分院へ追いやられた外科が対立していく。

第4話は、人気ミュージカル女優・唯花の役で凰稀かなめ、そのライバル女優・楓の役で鷲見玲奈がゲスト出演。重度の甲状腺がんを患って入院した唯花の治療で内科主導を決めた蜂須賀に対し、彼女のファンである外科部長・海老名は外科手術をすべきと主張。さらに外科分院長・蛭間(西田)の命令もあって躍起になった海老名は、内科に対する失言をしてしまい、怒った蜂須賀と治療法を巡ってそれぞれの進退を懸けた戦いに発展するストーリーとなった。

大きな舞台の公演を控えた唯花は、稽古時間や首に傷が残ることを恐れて外科手術を拒否。海老名は未知子に期待するが、なぜか未知子は「オペしないので」と驚きの発言を。しかし、未知子はちゃんと患者を診ていて、内科が見落としていた別のがんを見つけたのだった。

■未知子「でも生きてるじゃん」

そんな中、未知子の姿で印象的だったのは、さまざまなことを犠牲にして仕事に打ち込んできた唯花が、パンデミックで舞台がなくなって落ち込んだものの、ようやく公演ができるとなったところで病の影響でこれまでのように歌えなくなったことを嘆くところ。

「もう、頑張れないかも…」との言葉に、未知子は「でも生きてるじゃん」と返した。続けて、ニューヨークのコロナ病棟にいたときに、オペラ歌手の歌に元気づけられたとも告白し、そのとき言えなかった代わりにと、日本で同じように歌で励ましていた唯花に感謝を述べた。厳しい状況に直面してきた未知子ならではの重みのあるひと言が、静かに胸に響いてくると同時に、患者に寄り添う姿でもあった。

また今回、タイトルとともにトレンド入りしたのが「海老名先生」。未知子による唯花の手術は成功したのだが、病院の医療体制の再構築の影響から海老名秋田県の分院に異動させられることに。視聴者から「寂しい」「また戻ってきて」などの声が寄せられた。

第5話は11月11日(木)に放送される。東帝大学病院で愛想はすこぶる悪いが、腕は超一流のフリーランス看護師・灯(松下奈緒)が雇われることに。興梠(要)が執刀医を務める患者の手術でオペ看を担当するが、後日、手術ミスが発覚。この一件によって誘発された理不尽な事件をめぐり、未知子と灯が真っ向から激突してしまう。

(文=ザテレビジョンドラマ部)

ニューヨークのコロナ病棟での経験を明かした未知子(米倉涼子)/(C)テレビ朝日