間に合わなかった。プロ野球のCSファーストステージ(3試合制)はセ・パ両リーグ共に6日、開幕。3位の巨人は2位阪神と甲子園で激突する。

・今すぐ読みたい→
原巨人 CS突破に「身内」からも「中田外し」がすすめられる理由とは https://cocokara-next.com/athlete_celeb/shonakata-remove-from-members/



 チームとしては初となる下克上での日本一を狙う。しかしいざ決戦のときに重要なキーマンを欠くことになった。原監督は別メニュー調整が続いていた岡本和真内野手(25)を初戦は登録しないことを明言。今季は開幕から4番として全試合出場、本塁打、打点と2年連続2冠の主砲を欠く非常事態となった。試合前日に行われた共同記者会見では「道のりは険しいかもしれないが、チャンスがある限りベストを尽くしたい。少々開き直りながら、戦いを挑んでいきたい」とコメント。そう言わざるをえない苦しい胸の内も伝わってきた。

 一方で大事な試合に主砲が欠場する非常事態となったことで、チームの調整法にも疑問の目が向けられている。岡本が左わき腹に違和感を訴えたのは10月31日の全体練習時のこと。実はその前には原監督と「秘密特訓」を行っていた。

 チーム再始動となった先月27日。ジャイアンツ球場の室内練習場でマンツーマン特訓を受けていた。約1時間にわたる特別練習の内容について岡本和は「できていない部分の指導というか矯正。僕と真逆の打ち方。練習も感じは良かった。体の使い方やスイング軌道」とスイング軌道について矯正練習が行われていたことを明かしていた。この練習は連日にわたって行われ、岡本自身も手ごたえを感じていたという。

 しかし、結果としてその後の負傷を招いたことで「ポストシーズンにおける調整の難しさともいえるが、いかにシーズンの疲れを取りつつ、選手をベストの状態に持っていけるかというところが首脳陣の腕の見せどころとなる。体調の見極めなど、シーズン以上に細かい気配りが大事となるが、その点ではキーマン中のキーマンといえる主砲が大事な初戦に間に合わなかったのだから、調整は失敗といえる」(球界関係者)と厳しい指摘の声も飛んだ。

 岡本和の10月成績は58打数12安打7打点1本塁打と不調に苦しんだ。CS勝ち上がりには主砲復活がカギを握るとして、指揮官自ら再生に力を入れたが、最悪の結果に。しかし、こうなれば前を向くしかない。初戦の相手先発は巨人キラーとして知られる左腕、高橋。今季の対巨人戦は16回無失点、計24奪三振と完璧に抑え込まれている。岡本和不在の中、指揮官の言葉通り、開き直って、ヒーローとなれる選手は現れるのか。決戦の行方に注目が高まる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

巨人・岡本CS欠場は「人災」か 調整失敗の原因とは?