デュッセルドルフの日本代表MF田中碧が13日、オンライン取材に応じた。

16日のカタールワールドカップ(W杯)アジア最終予選第6節でオマーン代表戦に挑む日本代表。1-0の勝利で飾った先のベトナム代表戦に続くアウェイ戦となる日本だが、9月2日にホームで0-1の敗戦を喫したオマーンとのリベンジマッチでもあり、落とすわけにいかない。

10月12日オーストラリア代表戦に続き、ベトナム戦も先発して、チームの連勝に貢献した田中。だが、両試合を振り返っても、個人に関して言うと、満足のいくプレーはできていないようだ。

「個人的には、前回のベトナム戦もオーストラリア戦も満足のいくプレーは何一つできていないので、そこはもっと改善しなくてはいけないところだと思います。でも、自分が出ている試合で勝ち続けられているのであれば、少しは貢献できているのかなという感覚はあります。ただ、もっとプレーの面で貢献しなくてはならないというのは常に感じているので、結果も内容も求めていかなくてはいけないと思います」

「個人としても、前回のオーストラリア戦に比べれば心の余裕が少しはありますけど、正直なところ内容を追求できるほど自分に対して余裕がないのも事実ですし、それは最終予選というプレッシャーの中での戦いもそうですし、この順位の中でプレーをしなくてはならないというプレッシャーもあります。ただ、それも試合を重ねることによってリスクを冒せるプレーを増やしていければ自信にもなるし、プレーのクオリティも上がると思うので、そこはやっていきながら乗り越えていくのかなと思います」

そう向上心を示す田中だが、ベトナム戦では「ビルドアップをせずに自分たちが敵陣内にボールを押し込める状況の中、自分がどこでプレーをすれば良いのかというのを探っていた結果、あのような形になってしまったのではないかというのは反省も含めてあります」と探り探りだったと明かす。ただ、そのなかで、ボランチタイプの3選手が揃った中盤の構成だったため、「後ろが重くなって前の人数が減るというのは意味がないことなので、我慢してライン間でボールを受けたときにどれだけクオリティを出せるか」という部分を意識してのプレーを心がけたという。

こうした経験を踏まえて、「僕自身もこれからインサイドハーフをやるという意味では、ゴールの質だったりというのは他の選手に比べて落ちるというのはわかっているので、そこはもっと自分で求めていかなくてはいけないと思います。自分のプレースタイルや可能性が増える良い機会だと思うので、1つ前でプレーする上では求められるし、そこで評価されると思っているので、そこのクオリティを上げたいと思います」と続けた。

次戦のオマーン戦では川崎フロンターレ時代からのチームメイトでもあるMF守田英正が出場停止。中盤の底でボールの配給役として機能した守田がいないとなれば、誰かがその役割をこなす必要性が出てくる。田中自身も「人が変われば、その選手がどこでプレーするかによって僕のプレーする場所も変わります。守備では、守田君がいれば自分は高い位置に出ていましたけど、逆にそこに攻撃的な選手が入るのであれば、自分がいつもプレーしている1個低い位置でそのような選手たちにボールを供給することになると思います」と臨機応変な対応に意欲を示し、自身の良さも出しやすくなると話した。

「そうなれば、いつもより自分の持ち味が出せるようになると思いますし、逆にボランチのような選手が入れば、互いの距離感を見ながらベトナム戦のように自分が高い位置を取ることがあるかもしれません。そこは話し合いながら、選手との距離感を見ながら、変えていければいいと思いますし、それをチームとして共有できればもっと幅だったり攻撃が広がっていくと思います」

「良くなるところしかないと思うので、守備の部分含めてもどうやって行くのかというのはまたハッキリさせていかなくてはならないと思いますし、練習時間はまだあるので、そこではっきりさせていけばいいのかなと思います」

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