お札・札・札束・万札・大金

ある日、自分の口座に大金が振り込まれていることに気づいた男性。あわてて銀行に申告しに行くも、「そのお金はあなたのもの」と言われた。しかし、数ヶ月後には全額を徴収されてしまったことを、『Mirror』『The Sun』など海外メディアが報じている。


■身に覚えのない大金

イギリスノーフォークに暮らすラッセルアレクサンダーさん(54)の口座に不思議な入金が始まったのは、2020年12月29日からだった。3万ポンド(日本円で約460万円)の入金には「最後に残ったママの」という名目が記載されていた。

これに続き数度にわたって、時には5万ポンド(約760万円)という大金が次々と振り込まれたという。そしてその総額は、11万ポンド(約1,700万円)にものぼった。

ラッセルさんはすぐに銀行にかけ合うも、この振り込みは「単純な遺産相続だからあなたのものです」と銀行員に二度も太鼓判を押された。また自分の会計士に確認しても、「使って大丈夫」と言われたそうだ。


関連記事:義足がはずれ相棒には見捨てられ… 災難だらけの銀行強盗があっさり逮捕に

■棚ぼた資金を活用

そこでラッセルさんは、元婚約者との離別時に得ていた資金で家を購入。新しい家は、配管、配線、基礎、暖房、屋根など、多くの改修工事を必要とする荒廃した家だった。

しかし、このたび棚ぼたで入ったお金を活用してリノベーションし、Airbnb(民泊サイト)で貸し出していくことを考えていたそうだ。

■悲報は突然に…

不思議な入金が始まってから9ヶ月後、ラッセルさんのもとに、以前の仕事先から「間違えて入金してしまっていた」という連絡が入った。

ラッセルさんがすぐに銀行に連絡を入れると、銀行は即座にラッセルさんの口座から入金された全額に追加して、なぜか6,000ポンド(約90万円)も回収したという。

銀行から「お詫び」として500ポンド(約8万円)が振り込まれたものの、ラッセルさんは「40年以上の顧客に、二度も『(あなたのお金だから)使っていいです』と言ったくせに、たった500ポンドとはバカにしている」と憤っている。


■異なる銀行側の説明

現在、暖房もない家で暮らすラッセルさんは、「あのお金がなければ、家を買おうとは絶対に思わなかったのに。リノベーション工事をまかなう資金のため、何年も働きに出なくてはならなくなってしまった」と、なおも憤慨している。

銀行側は、間違えた受取人を指定したことについて謝罪したが、ラッセルさんには「資金は使わないようにしたほうがいい」とアドバイスしたと主張。誤ってラッセルさんの口座から引き出されてしまった6,000ポンドは、利息とともに返還するという。

・合わせて読みたい→我が子のスポーツ試合で殺人未遂 別居中の妻にナイフを振りかざした夫が逮捕に

(文/Sirabee 編集部・原田パラン

口座に舞い込む謎の大金を使った男性 「あなたのお金」と断言した銀行が徴収