東急が展開する定額制回遊型住み替えサービス「TsugiTsugi」の第2弾が始まります。第1弾の反応を受けANAグループと提携し「ANA SKYコイン」を付けるといったバージョンアップも実施。「新しい暮らし方」定着していくでしょうか。

9倍もの応募があった第1弾

東急が2021年11月22日(月)から、定額制回遊型住み替えサービス「TsugiTsugi(ツギツギ)」の第2弾について、募集を開始します。

「TsugiTsugi」は30泊23万円といった形で、ホテルなどを定額利用できるサービス。日本各地のホテルを巡りながら、まるで旅をするようにリモートワークなどで仕事、そして生活が可能です。同伴者も1名まで無料。ホテルのサブスクリプションのようでもありますが、コロナ禍、そしてコロナ後を見据えて、そうした「新しい暮らし方」を提案するものといいます。

今年4月に募集を開始した第1弾では、定員の9倍を超える応募があったとのこと。自由がきく独身の若者が多いのでは、という利用者の想定も、意外と幅広い年代、家族構成の人から応募があったそうです。実際の利用者のうち、会社員・公務員が59%をしめたといいます。

そしてこの第1弾では、次のような課題が見つかったそうです。

・移動費が想定以上にかかった。
・ホテル周辺での移動手段が少ない。
・行きたいエリアに施設がない。
・チェックアウトからチェックインまでの「隙間時間」が困る。
・荷物の持ち運びに手間がかかる。

課題に対応し「バージョンアップ」した第2弾 ANAなどと提携

そうした課題に対し、今回の第2弾では次のような「バージョンアップ」が行われました。

・ANAグループと提携。航空券を購入できマイルもたまる「ANA SKYコイン」をサービスに付け、最大で毎月5万円分を提供。
カーシェアリングサービス「Anyca」の割引クーポンを用意。
・対象施設を全国39施設から78施設に倍増。
・駅前の一等地にある「カラオケ館」の割引クーポンを用意。
・多くの宿泊施設でアーリーチェックイン、レイトチェックアウトに対応。
・預けておいた荷物を配送してくれる宅配収納サービス「サマリーポケット」と提携。

今回の「TsugiTsugi」第2弾を先行体験した30代男性は、その感想について「なにより働く場所の選択肢が増え、刺激になって、働くのが楽しくなりました」と話します。夫婦で旅行好きとのことで、旅をするように仕事をし、生活を送ることに憧れはあったものの、費用や手間などからこれまで実現できなかったなか、今回は同伴者も1名無料なため、夫婦で「各地を次々と巡るような暮らし方」を楽しめたようです。

ただ細かく移動したので、荷物を運ぶのは大変だったとのこと。今回の第2段では「サマリーポケット」との提携も行われますが、「荷物」という課題をどう軽減していくかは、このサービス「tsugitsugi」のさらなる発展に向けた大きなポイントになるかもしれません。

滑走路が見えるほど交通利便性がいい羽田エクセルホテル東急も、定額で利用できる施設のひとつ(2021年11月16日、恵 知仁撮影)。