幽霊屋敷・ホラーハウス

少しでも高く家を売りたいと思っても、過去に人が不審な死を遂げた場所であるせいで、「欲しい」という買い手候補が見つからないケースがある。

困っている売り手などを顧客とする商売があることを、『South China Morning Post』などの海外メディアが伝えた。


■ある調査の仕事が話題に

人が不自然な死を遂げた家を、「ぜひ買いたい」という人はあまりいない。そこで価格をグッと下げるなど売り手も工夫するが、それでも「幽霊が出るんじゃないか」と怖がる人が多いそうだ。

このたび中国で話題になっているのが、家の中を調べあげて「幽霊なんか出ませんよ」と証明する仕事だ。任された人は売り手が指定する家に入り、あちこち確認しながらある程度の時間を過ごすとのこと。24時間の滞在で得られる報酬は、約2万6,000円だ。


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■経験者のコメント

この仕事をしている元軍人がメディアの取材に応じ、「こりゃ、フルタイムの仕事には向かないね」「依頼があれば飛行機で移動することもあるし、次回どこで仕事を請け負うのかも分からないのさ」とコメント。

しかも需要が少なく、年に一度ほどしか仕事の依頼がこないことも明かした。

また、この仕事を依頼するのは、「幽霊が出る」と噂の家を売りたがっている不動産業者、もしくは家を購入したものの「幽霊が出るんじゃないか」と怖がっている人だという。

■怖がってギブアップする人も

「ここで不自然な死に方をした人がいる」と知ったうえで不動産を購入しても、「やっぱり怖くて眠れない」「大丈夫か確認してほしい」と言い出す人もいる。

そこでこの仕事を続ける元軍人は、家に入り隅々までチェック。その様子をビデオ通話で見せ、「出ませんよ」と伝えて安心してもらうのだそうだ。

この仕事について知人に話すと、「一晩寝てお金をもらえるのか」「なら楽ちんじゃないか」と興味を抱く人もいるという。そこで仕事を紹介したこともあるというが、ほとんどの人が震え上がり、一度きりで辞めてしまったそうだ。


■滞在の様子をライブ配信

ヤバい」「幽霊が出る」と噂の家を調べる仕事が話題になり、その様子を24時間生配信したケースが注目を集めたこともあった。

その家では過去に男性が自殺しており、多くの人が「出るのか、出ないのか」と興味を示したが、いざ競売にかけても誰も落札しなかったそうだ。

暗い過去があるという理由で価格を下げても、やはりなかなか売れない事故物件。売る側もさまざまな工夫を凝らしているが、苦労は尽きないようだ。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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