俳優の岡田将生が主演、女優の川口春奈がヒロインを務める韓国が舞台のホラー映画『聖地X』。このたび、オール韓国ロケで製作された本作より、キム・テヒョンやパク・イヒョンら韓国キャスト陣とロケセットが一挙公開された。

【写真】『聖地X』に出演するキム・テヒョンら韓国キャスト陣

 本作は、演出家・前川知大が主宰する劇団イキウメの人気舞台『聖地X』を、映画『22年目の告白‐私が殺人犯です‐』の入江悠監督がメガホンをとり映画化した世界照準のエクストリームホラー映画

 小説家志望の輝夫(岡田)は、父親が遺した別荘のある韓国に渡り、悠々自適の引きこもりライフを満喫中。そこへ結婚生活に愛想をつかした妹の要(川口)が転がり込んでくる。

 ある日、要が韓国の商店街で日本に残してきたはずの夫の滋(薬丸翔)を見かけ、後を追うとそこには不気味な雰囲気を漂わせる和食店が。一度足を踏み入れると精神を病み、奇妙な死を遂げていくこの「聖地X」と呼ばれる呪われた地で、次々と起こる奇妙な出来事とは…。

 日本からは、岡田と川口のほか、緒形直人、真木よう子、渋川清彦、山田真歩ら実力派キャストが出演する本作。
 
 韓国人キャストの中で最も圧倒的存在感を放つのは、カラフルな装束をまとったムーダン役として登場するキム・テヒョン。世界的に活躍する某アイドルグループメンバーと同姓同名ということで、情報が解禁された際にはツイッターやTikTokなどで話題に。思わぬ形で注目された彼は、本作でチャンゴやテピョンソといった韓国伝統楽器の生演奏が響く中、激しく踊り、 吊るされた鳥や供え物の豚の首に包丁を突き刺すなど衝撃的なシーンを鬼気迫る表情で演じた。

 輝夫の家で家政婦として働くスヨン役には、学園ラブコメディ『ベストミステイク』で一躍注目を集めた女優パク・イヒョン。彼女と居酒屋「風」のパート役パク・ソユンは、入江監督が自ら現地でのオーディションに赴き、多数の参加者の中から決定した。

 原案から一転し、大胆にも舞台を韓国に移した本作。メインとなるセットの建物は、韓国の伝統的な建築様式に日本の大衆居酒屋風の内装を施すなど、両方のテイストミックスさせあえて違和感を感じさせる空間に作り上げた。

 この“不気味さ”を増幅させる世界観について、入江監督は「日本と韓国は、海を隔ててはいるけれど、共通項が多い。一方で距離的には近いはずなのに、歴史や文化的にはかなり異なっている部分もあるので、そうした相違を上手く物語に取り入れられたら面白くなる予感がありました」と語っている。

 映画『聖地X』は、劇場・配信で同時公開中。11月20日に公開記念舞台あいさつを実施。劇場などの詳細は映画公式HPにて。

映画『聖地X』SNSで話題となったキム・テヒョン (C)2021「聖地X」製作委員会