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多様な性のあり方について理解がされつつある昨今、ノルウェー郵便局が制作したクリスマス向けのコマーシャルが多くの注目を集めている。同コマーシャルサンタクロースが男性と恋に落ち、最後はキスシーンで締めくくられているが「クリスマスに似つかわしくない」と物議を醸しているようだ。『Metro』『Sky News』などが伝えている。

ノルウェー郵便局YouTubeに公開したクリスマス向けのコマーシャルが、国内ならず海外からも注目を集めている。同コマーシャルサンタクロースハリーという男性との恋を描いたものだが、サンタクロースが男性に惹かれるという意外な展開が話題となっているようだ。

コマーシャルクリスマスのある晩、自宅にプレゼントを持ってやって来たサンタクロースハリーが出会うところから始まる。ハリーに見つかってしまい戸惑うサンタクロースだったが、2人は無言のままお互い見つめ合い、その後サンタクロースハリーを残してその場を去っていく。

ハリーは翌年のクリスマスに娘や家族と一緒に過ごすも、すっとサンタクロースのことが頭から離れずにいたようだ。そしてクリスマスの晩、物音がするためハリーがそっとリビングルームを覗くと、そこにサンタクロースが立っており、部屋に飾ってあるハリーの若い頃の写真を手に取って愛おしそうに見つめていた。

そんなサンタクロースハリーは声をかけず、その場を立ち去るまで見守ることにしたようだ。そして再び次のクリスマスを迎え、その年もサンタクロースハリーの家に現れて今度はリビングルームでうたた寝しているハリーの寝顔を側で見つめていた。気配に気付いて目を覚ましたハリーに、サンタクロースは「イビキをかいていたね。また来年には戻ってくるよ」と言い残してプレゼントを渡してその場を去っていった。

そして翌年やって来たクリスマスの夜には、2人は楽しそうに語り合い束の間の時間を楽しんでいた。しかしサンタクロースは「まだ配らなきゃならないプレゼントがたくさんあるんだ。また来年戻ってくるよ」とハリーに告げ、彼のもとを去っていくのだった。

こうして年に一度、毎年クリスマスにはサンタクロースと束の間の時間を楽しむハリーだったが、クリスマスが終わるとサンタクロース恋しさゆえに涙を流す日もあった。そんなハリーサンタクロースに手紙を書き「親愛なるサンタへ、私がクリスマスに欲しいものはあなただけだ」としたためた。

そして今年のクリスマスには、ハリーは暖炉の前でサンタクロースが来るのを待っていた。すると玄関のベルが鳴り、ドアを開けてみるとそこにはサンタクロースではなく、彼の依頼でプレゼントを配達しに来た郵便配達員が立っていた。「このままサンタクロースに会えないのでは?」と不安に襲われたハリーだったが、プレゼントを受け取って部屋に戻ると、そこにサンタクロースが彼を待っていたのだ。

サンタクロースハリーに「ええっと、今年はいくつか手助けしてもらえるように手配したんだよ。そう、君と一緒に過ごせるためにね」と告げた。嬉しそうに微笑むハリーサンタクロースはお互いにキスを交わし、最後のテロップには「2022年ノルウェーではあなたが好きになった人が誰であろうと愛することが許されるようになってから50年を迎える」とあった。

コマーシャル1989年に公開された映画『When Harry Met Sally…(邦題:恋人たちの予感)』にちなんで「When Harry met Santa(ハリーサンタに会った時)」と題され、同国で同性愛が非犯罪化されてから50年を祝うために制作されたという。

海外メディアによると、このコマーシャルに対して「最高に美しいコマーシャルだ。本当に愛らしい」「とても美しくてまるで映画のようだ」といった声があがり、多くの人が肯定的だったと伝えている。しかしながら実際にTwitterなどでは次のような声も見受けられた。

「おっと、サンタでさえ浮気するんだ。彼の奥さんのクロース夫人がかわいそう。」
「このコマーシャルクリスマスに似つかわしくない。子供たちが大きく混乱するだけだ。」
「絶対に嫌! もしイギリスでこのコマーシャルが放送されたら、私はテレビを壊して外に投げ出すと思う。」

ノルウェーは世界でいち早く性的マイノリティに対する差別を禁止した国であり、同性愛者の議員も存在するが、残念ながら世界的に見ても未だにLGBTに対する偏見や差別は消えてはいない。今後さらに多くの人が理解を示し、完全に差別が無くなるための道のりはいまだ遠いようだ。

画像は『Metro 2021年11月24日付「Santa Claus bags himself a boyfriend in the most sensational Christmas TV advert of the year – prepare to weep」(Picture: Posten)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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