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 1950年代以降、若者の死亡率は着実に減少してきた。だが、よくよく調べてみると懸念される傾向があるのだという。

 それは世界のどの地域でも、若い男性や少年の方が死にやすいということだ。

 医学雑誌『The Lancet』(21年10月30日付)に掲載された研究によると、昨年死亡した10~24歳の若者のうち、6割以上が男性で占められていたそうだ。

【画像】 若者の死亡率に見られる男女差

 世界では、毎日およそ4000人の若者が亡くなっている。

 だが、どの地域でもその大半は男性で占められており、死亡率の男女差はほとんどの地域で拡大しているという。

 たとえば、10~24歳の若い女性の場合、1950年代から2019年までに死亡率が30%減少した。その一方で、若い男性については15%しか減少していない。

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若者の死亡率は、国の発達レベルと関連

 一般に、若者の死亡率は、国の発達レベルと密接に関係している。

 国が豊かになればなるほど、若くして亡くなる人は少なくなり、貧しくなればその逆になる。そして、それに応じて死因も変化する。

 若者の死因として一番多いのは、どの地域でも不慮の「事故」だ。

 だが、それに次ぐ死因は、豊かな国では「がん」になる。また、東南アジアやサブサハラ・アフリカならば、「汚染された食品・水による感染症」だ。

 世界全体として見てみると、10~24歳の死者のうち、32%は不慮の事故・暴力・紛争によって亡くなっている。

 さらに伝染病・栄養不良・母親に起因する要因も、32%と大きな割合を占めている。

 ただしサブサハラ・アフリカ南アジアを除けば、若者の死因に占める伝染病の割合は、1980年以降どの地域でも急激に低下している。

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 またラテンアメリカとカリブ海諸国では、暴力が若い男性の死の大きな要因だ。しかも、どの死因を見てみても、過去20年で青年男性の死亡率にほとんど改善が見られない。

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解決策は今のところなし

 このように若者が死亡する背景は、地域によってさまざまだ。つまり、どこでも通用する「万能の解決策」はないということだ。

 若すぎる死を防ぐための取り組みでは、若い男性が取り残されないよう気をつける必要があると、研究グループは注意をうながしている。

References:Global, regional, and national mortality among young people aged 10–24 years, 1950–2019: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2019 - The Lancet / Over 60 Percent Of Youngsters Who Die Are Male — And The Gender Gap Is Growing | IFLScience / written by hiroching / edited by parumo

 
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意外なところで男女差が。世界的にみても若い男性の死亡率は女性より高いことが判明