AKB48横山由依の卒業コンサート「MXまつり横山由依卒業コンサート〜深夜バスに乗って〜』supported by 17LIVE」が27日、神奈川パシフィコ横浜にて開催された。


出演者は横山、加藤玲奈、田口愛佳、千葉恵里、⻄川怜、宮崎美穂向井地美音、込山榛香、岩立沙穂、大家志津香柏木由紀、谷口めぐ、福岡聖菜、岡田奈々、村山彩希、山内瑞葵、岡部麟、本田仁美、小栗有以、小田えりな、下尾みう、倉野尾成美の22名。その他、2代目AKB48グループ総監督としてグループを牽引してきた横山を見送るべく、卒業生ゲストも登場し、会場を沸かせた。


コンサートは横山がAKB48のオーディションを振り返るVTRで開幕。深夜バスに乗ってパシフィコ横浜の会場に向かう横山の映像に合わせて『Overture』が流れると、色とりどりのペンライトが会場を彩る。続いて『少女たちよ』で横山を始めメンバーが続々と登場した。


そのまま『ゼロサム太陽』で横山は「私と一緒に最後の思い出を作りましょうー!」と呼びかけ、メンバーと共に『ALIVE』『After rain』と畳み掛けた後、“どえらいダンス”で一躍話題となった『根も葉もRumor』を全力でパフォーマンス。冒頭から圧巻のステージで観客はたちまち魅了された。


MCで、3代目総監督の向井地が「横山さん、ついに卒業コンサート始まりましたけどどうですかここまで」と呼びかけると、横山は「ノンストップでしたので、『根も葉もRumor』をフルサイズで皆さんの前で披露するっていうのも初めてだったんですけど、みんなと汗をかいてこの12年間やってきたので、こういうオープニングにできてよかった。みんなと一緒に汗かけてよかったなという感じがします」としみじみ。


向井地は「容赦ないセットリスト、ありがとうございます(笑)」と笑った。


また中盤には“選抜総選挙メドレー”と題し、『フライングゲット』『ギンガムチェック』『恋するフォーチュンクッキー』といったヒットナンバーを横山がセンターポジションに立ち惜しみなく披露。スクリーンには各時代の総選挙での横山の模様が次々と映し出された。


『センチメンタルトレイン』の後には“いずりな”ことCGM48の伊豆田莉奈がゲストとして登場し、横山の門出を祝った。


16曲目、横山のソロ曲『月と水鏡』ではペンライトによって青く染め上げられた会場でしっとりと美声を響かせる。続く横山・山内・小栗による『セーラゾンビ』では、卒業生の川栄李奈が花束を登場した。


川栄は「私、卒業して6年くらい経つんですけど、本当にゆいはん(横山)しか友達しかいなくて(笑)。卒業しても月1では会ってるよね」と告白。横山が「しかもめっちゃLINEしてるしな」と応じると、川栄は「2日に1回はLINEしてるよね」と仲の良さを窺わせた。


横山は「卒業してからもまた遊んだり、お仕事でも一緒になれるように私も頑張るから、川栄は朝ドラ頑張ってください」とエール。川栄は「皆さんも最後までゆいはんの綺麗な姿を目に焼き付けて、楽しんで、笑って。ゆいはんも最高な日にしてください」と伝えてステージを去った。


『最終ベルが鳴る』では、直前のVTRに登場した卒業生・小嶋陽菜の呼びかけで「楽器チャレンジ」に挑戦することとなった横山がドラムの腕前を披露。かつて習っていたというドラムだが、ブランクを感じさせない見事なスティックさばきを見せつけていた。


その後は『週末Not yet』の歌と共にNot yetのメンバーで卒業生の大島優子北原里英指原莉乃が現れると、今度は横山と一緒に『Already』をパフォーマンス。


涙が溢れる横山に指原は「大丈夫?この後」と笑う。横山は「いややばいんですよ。そもそもこの前のドラムがすごいうまくいかなくって、それがすごい悲しくって...」とドラムパフォーマンスが思うようにいっていなかったことを吐露。指原は「CCBみたいだったよ!」と励まして盛り上げた。


横山が「皆さんお忙しいのに本当にこうやって来てくれたのがうれしい」と改めて喜ぶと大島は「来るに決まってるじゃない」と断言した。


さらに横山が、既婚者の大島と北原に「お2人ともおめでとうございます」と言うと、北原と大島が笑いながらペコリと頭を下げる。指原が「私にもなにかに対しておめでとうって言ってもらっていい?」と対抗心を燃やして笑いを誘った。


後半戦は22名全員が登場。『RIVER』『Everyday、カチューシャ』『真夏のSounds good!』『さよならクロール』『君はメロディー』と名曲を立て続けに歌い上げ、最後に『タンボボの決心』で本編は終了した。


アンコールでは淡い紫のドレスに身を包んだ横山がひとりステージに立ち、心を込めて『君がいなくなる12月』を歌唱。


横山は「秋元先生がAKB48を作ってくださらなかったら、私は今、ここにはいません。AKB48がない人生は想像できないくらい、私にとって本当に大切なものです」とグループへの並々ならぬ思いを口にした。


ファンに対しては「私は決して目立つタイプではなかったんですけど、そんな私を見つけてくれて、長い間応援してくださって、本当にありがとうございます」と感謝。「皆さんの応援があったから乗り越えられたことがたくさんありましたし、こうして一歩踏み出そうと思えたのも皆さんのおかげです」と目をうるませた。


再び22名がステージに揃い『見えない空はいつでも青い』『重カシンバシー』を歌い上げると、向井地が横山に対する手紙を読むサプライズ。総監督を引き継いだ向井地が横山への感謝を伝えると、横山は「美音に対して厳しく接していた時期が正直あって。総監督をやってもらいたいという気持ちと、今のままじゃ任せきれないという思いが交差している時があったので」と振り返った。


そして「今は本当に美音が総監督として引っ張っているAKB48が最高だから、私も思い残すことなく卒業ができる」と現在の思いを打ち明ける。「本当に成長してくれてありがとうね」と感謝を告げると、向井地は目を赤くした。


最後には『少女たちよ』で、大盛況の内にコンサートは閉幕。終演後には、横山が囲み取材に応じた。


現在の心境を聞かれると「『終わった』っていう感じがするんですけど、(卒業の)実感というものはまだ湧いてなくて」とぽつり。「卒業自体は、12月の9日に最終公演が秋葉原の劇場であるのでそこなんですけど、AKB48として12年間やってきたので、それが12月10日からAKB48じゃなくなるっていうのはまだあんまりピンときてないという感じはありますね」と口にした。


コンサート前夜については「昨夜は眠れたんです。でも一昨日寝れなかったんです。なんでなんですかこれ?」と尋ねて笑わせる。「一昨日は夢の中でもドレスのフィッティングをしてもらっていて『こんなドレスを作ってもらえるようになってうれしい』って夢の中で泣いていたら起きて泣いていたので、本当にこのコンサートにかける思いが強かったんだな、と一昨日の寝付けなさで気付きました」と明かした。


今後に関しては「お芝居と歌をメインにやっていきたい」とのこと。後輩である川栄の活躍には憧れもあるようで「川栄李奈ちゃんはずっと仲良かったんですけど、本当にずっと変わらず、すごく謙虚ですしお仕事に取り組む姿勢も素晴らしいですし、自分でオーディションでいろんな役をつかんだりだとか、一歩一歩着実にキャリアを重ねている姿がすごく魅力的だなと思う」と話した。


近年のAKB48について、ライバルである坂道グループの活躍と比較された場面では「自分も肌感覚として坂道グループだったり他のアイドルグループが勢いがあるなっていうのはすごく感じてはいる」と本音を吐露。その一方で「今のAKB48ってめちゃくちゃいいので、だから私もこのタイミングで卒業を決められたんです。他のグループがどう、とか比べられることもあると思うんですけど、私たちには私たちの良さがあるっていうことをもっともっと知ってもらえたらうれしいなと思います」と現在のAKB48に胸を張った。


『MXまつり横山由依卒業コンサート〜深夜バスに乗って〜」supported by 17LIVE』

セットリストは以下の通り。


M0.Overture

M1.少女たちよ

M2.ゼロサム太陽

M3.ALIVE

M4.After rain

M5.根も葉もRumor

M6.摩天楼の距離

M7.偶然の十字路

M8.フライングゲット

M9.ギンガムチェック

M10.恋するフォーチュンクッキー

M11.心のプラカード

M12.ハロウィン・ナイト

M13.LOVE TRIP

M14.#好きなんだ

M15.センチメンタルトレイン

M16.月と水鏡

M17.セーラゾンビ

M18.HA!

M19.太宰治を読んだか?

M20.最終ベルが鳴る

M21.週末Not yet

M22.Already

M23.RIVER

M24.Everyday、カチューシャ

M25.真夏のSounds good!

M26.さよならクロー

M27.君はメロディー

M28.タンボボの決心

-アンコール-

EN1.君がいなくなる12月

EN2.見えない空はいつでも青い

EN3.重カシンバシー

EN4.少女たちよ

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