近年、日本人や日本出身者のノーベル賞受賞が続いている。2021年には、日本出身で米国籍の眞鍋淑郎氏がノーベル物理学賞を受賞したが、なぜ日本にはノーベル賞受賞者がこんなにも多いのだろうか。中国メディアの百家号はこのほど、「日本がノーベル賞の収穫機になった理由」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、日本はまるで「ノーベル賞の収穫機」のようだと紹介した。この20年間、日本はほぼ毎年のように受賞者を出しているためだが、なぜ日本にはこれほど勢いがあるのだろうか。

 記事はその理由を、「戦後経済の復興」、「教育改革」、「研究への投資」、「失敗から学ぶ姿勢」の4つにあると分析している。経済力を付けた日本は、教育と基礎研究への投資を惜しまなかったと指摘した。この20年間にノーベル賞を受賞した日本の科学者は、戦後に日本国内の大学で高等教育を受けた人ばかりだ。また功利を急がず、失敗を徹底的に分析して成功につなげる姿勢も称賛している。

 では、なぜ中国はノーベル賞の受賞者が非常に少ないのだろうか。記事は、「知的財産権の保護」、「失敗に対する態度」、それに「功利を急ぐ傾向」に問題があると指摘している。中国では研究結果をないがしろにしたのでパクリが氾濫し、失敗を許さない環境下ではイノベーションが進むわけがないと戒めた。それに研究には結果が出るまで30年から50年かかるのが普通なので、焦りは禁物だとしている。

 記事は最後に、最近日本でも話題となった中国のSF小説の一節にある「滅亡の原因となるのは弱さや無知ではなく、傲慢さだ」という言葉で締めくくっている。中国も謙虚になって日本から学べば、結果を出すことができるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本がノーベル賞の「収穫機」になれた4つの理由=中国