財布の中身を確認する男性

複数人で出かけた際、何かと「誰か1人がまとめて会計し、その後各々がその人に支払う」という場面が出てくるのではないか。しかしながら、“まとめて支払った人”が損をしてしまうトラブルも少なくないようだ。


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■約3割「返してもらえなかった経験あり」

しらべぇ編集部が全国の10代~60代の男女384名を対象に「金銭トラブル」に関する意識調査を実施したところ、全体で28.4%の人が、「会計時に『まとめて払う役』を担い、お金を返してくれなかった人がいる」と回答。

「まとめて払う役」をして、お金が戻って来なかった人の割合

男女別では、男性が26.9%、女性が29.8%と、女性のほうが少し高い割合に。約3割もの人が、皆のためにまとめて会計を済ませた後、損をしてしまっているようだ。

少額の場合だと「返してほしい」とも言い出しにくく、非常に厄介な問題である…。


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■「お金を返し忘れた」経験者は約2割

ちなみに、編集部が同じく10代~60代の男女384名を対象に「会計をまとめて払ってくれた人に、お金を返し忘れた経験がある」人の割合についても調査したところ、全体で18.5%の人が該当。

男女別では、女性が15.2%であるのに対し、男性は21.8%と、こちらは男女で少し差が開く結果に。金額によっては、「うっかり」では済まされないことだが…。

■会計後の態度でサークルに亀裂…

しらべぇ編集部の取材に応じた会社員の20代女性も、「立替え」によるトラブルに巻き込まれた経験があるという。

サークルのメンバー5人でご飯に行ったとき、最年長のリーダーがまとめてお会計をしてくれました。私を含めた3人はすぐリーダーにお金を返したのですが、ある1人だけすっかり忘れてしまっていた様子で…」。

「その子はお嬢様…というか、少しユニークな感覚の持ち主で、おごってくれて当然だと思っていたようです」と振り返る。

ファミレスランチ数百円ほどだったため、リーダーもその場ではあまり気にしていない様子だったようだが、「後日、『今度からあの子は呼ばないで』とメールが来ました」という。


■こうしたトラブルを防ぐには…

弁護士・齋藤健博先生

こうしたトラブルを防ぐには、どうしたら良いのだろうか。齋藤健博弁護士によると、金銭の貸し借りをする場合は「後日お金を貸した・貸さない、の立証が難しいからこそ、お互いのために借用書を作る」ことが多いと説明。

ちょっとした食事代の立替えなどの場合には、「貸した・貸さないが借用書によらずしても明らかにできるのであればよいのです。LINEなどをつかって、記録を残しておく方法」も良いとのこと。

たった数百円で、人間関係に亀裂が入ってしまう場合も。立替えた側も、立替えてもらった側も必ず記録を付けることを習慣づけておくと、万が一の場合にトラブルを防ぐことに繋がるかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・越野 真由香 取材協力/齋藤健博弁護士)

お会計「まとめて支払う人」はこんなにも損していた… これは許すまじ