体調不良に悩まされていたイギリス在住の6歳女児は、その原因が学校で飼われている犬に対するアレルギー反応であることが分かった。女児はもともと動物アレルギーと診断されていたが、両親は学校に犬がいることを知らなかったという。現在、家庭学習を余儀なくされている女児の両親は、学校に犬の飼育をやめるように求めている。『The Daily Star』『WalesOnline』などが伝えた。

ケントタンブリッジウェルズの「The Mead School」に通うヤナ・イヴァニークちゃん(Yana Ivanyk、6)は、重度の動物アレルギーを抱えている。

空気中に舞う犬や猫の毛にも反応してしまうというヤナちゃんは、学校で飼っている犬“ミッツィ(Mitzi)”に対してアレルギー反応が出てしまうため、現在は家庭学習を余儀なくされているという。

母親のイレーナさん(Irena、44)は、当時のヤナちゃんの様子をこのように明かしている。

「学校から帰ってくると息苦しそうにしていたり、体調が優れないことも多くて。何かのウイルスに感染したような症状がずっと続いていて心配だったんです。でもそれが動物に対するアレルギー反応とは気づきませんでした。学校で犬を飼っているなんて聞いていませんでしたから。学校の保護者会に参加した時に犬がいるのを初めて見てとても不安になりました。娘はもともと重度の動物アレルギーで、空気中を舞う犬や猫の毛にも反応してしまうほどなんです。」

「ある日の夜、ヤナは息ができないほどの発作を起こしてしまったんです。本人はもちろん、そばで見ている私もとても辛かったし、家族全員が不安で大変でした。ヤナはこれから4か月間吸入器を使わなければなりません。だから犬が学校にいる間は通わせないと決め、9月16日以降は家庭学習を行っています。」

その後、イレーナさんと夫のマーク・ゴードンさん(Mark Gordon、53)は、ヤナちゃんの健康に深刻な影響を及ぼすため犬の飼育をやめるよう学校に要求したという。

すると学校側はヤナちゃんとミッツィが接触する機会を減らす計画を立て、ほかの児童がミッツィに触れた後は手を消毒することを約束した。

しかしイレーナさんは学校に犬がいる限り安全ではないとして、このように主張した。

「ヤナは動物が近くにいるだけで発作を起こしてしまうのです。だから完全に犬がいなくなるまでは安全に過ごせるとは思えません。娘は勉強が大好きだし、友達と過ごすのも大好きです。それなのになぜ学校に行けないのか自分ではよく分かっていないのです。でも一生吸入器に頼らなければならないような状態にはしたくありませんから、今は家で過ごすしかないのです。」

これに対し「The Mead School」の広報担当者は「この件については現在もご両親と話し合いをしています。調整中のため詳しいことは言えませんが、我々はすべての児童に安全で豊かな教育経験を提供することを約束しており、この問題を解決するために家族と協力しています」と述べている。

なお今回の件について、世間からは以下のような賛否両論のコメントがあがっている。

「​​学校で犬を飼うべきではない。誰もが犬を好きなわけではありませんし、犬を怖がる子供やアレルギーを持つ子供もいます。宗教的・文化的な理由で犬との接触を嫌がることもあります。子供を噛む危険性だってあるのですから。」
「学校では犬の毛などが飛び散って、他の子供たちがアレルゲンを持ってきてしまうでしょう。」
「この子だけのために他の子供たちが犠牲になるのでしょうか。犬と触れ合うことは素晴らしいことなのに。」
「学校が要求を受け入れなかったのは良かったですね。学校には他にも子供がいますから。」
「動物アレルギーであることはかわいそうですが、犬を追い出しても問題は解決しません。彼女のクラスメートの中にはペットを飼っている人もいるでしょう。そうなると他の家庭でもペットを規制しなければならないですよね。」

画像は『The Daily Star 2021年11月25日付「Parents claim school refuses to remove pet dog despite kid ‘choking from allergies’」(Image: Irena Ivanyk)(Image: GoogleMaps)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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