日本一高い山が富士山であるのは世界的にも有名な事実だが、「日本で二番目に高い山は?」と聞かれると、日本人でも答えられない人の方が多数。

「一番」がどれだけ特別であるかがよく分かるエピソードだが、以前ツイッター上で話題となった「日本一高い駐車場」に異変が起きていることをご存知だろうか。

【話題のツイート】一体何が起こったんだよ…


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■10分でその金額なのか…

注目を集めているのは、ツイッターユーザー・つむだいさんが投稿した一件のツイート

こちらの投稿には「日本一高い駐車場陥落?」という見出しが付けられ、「日本一高いらしい駐車場が運営会社変更と共に(比較的)良心的価格に!」という、好奇心をくすぐられるフレーズが。

コインパーキング

添えられた写真を見ると、そこには「10分/400円」という、驚異的な金額設定の設けられた駐車場の看板が収められていたのだ。


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■感覚がバグってきた…

10分で400円ということは、一時間の駐車で2,400円もの料金が発生するワケだが、じつは同駐車場はこれでも「丸くなった」方なのである。

コインパーキング

2020年11月時点では、こちらの駐車場のある場所(渋谷区)には別会社の運営する駐車場が存在し、そちらはなんと「10分/600円」設定の上、時間内最大料金という概念がない…という凄まじいインパクトを放っていたのだ。

600円と400円の差はかなり大きく、銀座には500円台のコインパーキングが目撃されていることから、「日本一高い駐車場」は惜しくも日本一の座を追われてしまった形となる。

元々の金額が金額なだけに、現在の設定価格を見て「まぁ、お安い!」と感じる人もいるかと思うが、多くのツイッターユーザーからは「全然良心的じゃないわ」「高ぇよ」「これが東京のコインパーキング…」といった冷静なツッコミが寄せられていた。

…と、ここまでは「駐車場の料金」のみを見ただけの話。じつは同駐車場には「日本一高い」の名に相応しい驚愕のオプションが存在するのである。

■お前…まだそこにいたのか!?

つむだいさんの今回のツイートを受け、記者が真っ先に気になったのは「ブルーボトルコーヒーの自販機は撤去されてしまったのか!?」という点である。

そう、料金設定が「10分/600円」であった時代、件の駐車場には「Blue Bottle Coffee Quick Stand」という名の頼もしい相棒が存在したのだ。

ブルーボトルコーヒー

ブルーボトルコーヒーといえば「西海岸で飲む、いつもの味」という親しみやすいフレーズでお馴染みだが、自販機の価格設定はかなり強気で236mlの缶コーヒーが640円、インスタントコーヒーに至っては1,620円と、通常の自販機ではなかなかお目にかかれない数字が並んでいる。

コインパーキング

駐車場の仕様変更に伴い、こちらの自販機も姿を消してしまったのでは…と心配してしまったが、現地へ向かうと「日本一高い駐車場の背中は俺が守る」とでも言いたげに佇む姿は未だ健在で、不思議と目頭が熱くなってしまった。

一時間駐車(2,400円)して缶コーヒーを飲む(640円)だけで3,040円という出費は、やはり「日本一高い駐車場」としての威厳を感じさせる。

なお、自販機の商品ラインナップも微妙に変わっており、以前販売されていた「コミューターカップ」(3,520円)などの暴れん坊価格な商品がリストラされ、全体的な価格設定が抑えられているあたりも「相棒と共に歩む決意」が感じられ、個人的にはグッと来たポイント。

ブルーボトルコーヒー

人は決して一人で生きることができないように、駐車場も単体では「日本一高い存在」になることは難しい。しかし駐車場と自販機が力を合わせれば、たとえ金額設定が下がったとしても「日本一高い駐車場」という至高の存在にたどり着くことができるのだ。

その大切な事実を教えてくれた「エコロパーク渋谷第3」駐車場に、心から感謝の気持ちを伝えたい。


■今年も盛り上がるKBOY

つむだいさんのツイートにもハッシュタグ「クソ物件オブザイヤー2021」が使用されていたように、今年もインパクトあふれる様々な施設、工事現場の情報がツイッター上に飛び交う時期に。

ファイナリストへの投票は12月4日13時まで受け付けているので、ぜひ自分好みの「物件」に清き一票を投じてほしい。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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