カナダショッピングモールに、15メートルもある大きなクリスマスツリーが設置された。多くのオーナメントや電飾で飾り付けられた華やかなツリーの正面には、ピンクの鼻やたらこ唇が特徴的な巨大な顔が取り付けられている。少々不気味な風貌ながらも15年前まで地元民に愛されていたこのクリスマスツリーの再登場に、買い物客は自身の子どもの頃を思い出し懐かしんでいたようだ。『Atlantic News』などが伝えている。

話題のクリスマスツリーは今月19日、カナダのノバスコシア州ダートマスにあるショッピングモール「Mic Mac Mall」に設置されたものだ。丸く輝く赤や緑のオーナメントと電飾で飾り付けられたこのクリスマスツリーの正面には、奇妙にも巨大な顔が取り付けられている。

鼻や頬を赤らめ、大きな唇が特徴的である“ウッディ(Woody)”というこのキャラクターを見た人々は、「あれは2001年のことだったかな。ずいぶん昔だけど、ここにいたことを覚えているよ」「このクリスマスツリーには、私と子どもたちの思い出がたくさん詰まっています」と過去を振り返っていた。

不気味ながらも長いまつ毛が可愛らしくもあるウッディは地元の子どもたちから人気を集めており、同地域で毎年クリスマスシーズンに姿を見せる人気者だった。長年愛されてきたウッディだったが、2006年に機械的な故障が見つかったことで第一線から退くことになったのだ。

それから15年が経ち、今年の9月に不動産開発業者であるジョーラミアさん(Joe Ramia)が同ショッピングモールを購入した際に「絶対にウッディを復活させる」と誓った。そして6人の技術者が集まり、ウッディの修復作業が始まった。

同州ローワー・サックビルで、3Dプリントとレーザー彫刻のワークショップを開催しているモハメド・イッサさん(Mohammed Issa)は「今回のプロジェクトに携われたのはとても素晴らしいことでした。私たちは過去のウッディを知る多くの人々に、新しいフレッシュなウッディを見て欲しいと思っていました」と話す。

3週間がかりで復活させたというウッディは、3Dプリンターなど最新の技術を用いて作られ、チャームポイントである長いまつ毛は手作業で丁寧に取り付けられていた。過去の風貌と比較すると特徴的な頬や唇はそのままに、プリッとした肌質からフレッシュさが感じられるリアルなキャラクターへと生まれ変わった。

ウッディは以前から、買い物客に話しかけるクリスマスツリーとして人気を博していた。今回新しくなったウッディももちろん話すことができ、ツリーの前に設置されたマイクを通して会話をすることも可能だ。マイクの前では、幼い女の子が父親に抱きかかえられながらウッディに話しかける姿も見られた。

ショッピングモールの総合マネージャーであるタミサ・オークレイさん(Tamitha Oakley)は以下のように述べている。

ウッディは気味が悪いと言われていたからいなくなったと思っている人もいますが、本当のところは違います。ウッディは15年の間に北極にいるサンタエルフのもとで、魔法の森を維持する手伝いをしていました。」

「ここ数年は厳しい年でしたから、地元の人やファンの皆さんに魔法のような元気を取り戻したいと思い、ウッディは復活を決めたのです。」

なお喋るクリスマスツリーの存在は世界中の興味を引いているようで、ウッディの話題はアメリカの人気テレビ番組『ザ・トゥナイト・ショー・スターリングジミー・ファロン』の司会者ジミー・ファロンの耳にも届いた。画面越しに対面を果たしたウッディは「あなたが私に会いに来てくれて嬉しいよ。あなたに『ハッピー・ホリデー』と伝えたい!」と喜びのコメントを残していた。

画像は『Atlantic News 2021年11月25日付「Famous N.S. talking Christmas tree’s fresh face gets nod from Fallon」』『CBC.ca 2021年11月25日付「Woody the talking Christmas tree returns to N.S. mall after 15-year hiatus」(CBC)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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