妊娠・妊婦

自分も赤ちゃんを産み育ててみたい…。そんな理由で出産を間近に控えていた友人を殺害し、子宮から赤ちゃんを抜き取ったブラジルの20代の女。残虐なその事件の裁判が開かれ、重い刑が下されたことを『GloboG1』『NDmais』などの海外メディアが伝えている。


■遺体から抜き取られた胎児

2020年8月27日、ブラジル・サンタカタリーナ州のティジュカスという町にある閉業した陶器工房で、フラヴィア・ゴディーニョ・マフラさんという24歳の女性のむごたらしい遺体が発見された。

マフラさんは妊娠36週と大きなお腹だったが、 遺体の子宮は赤ちゃんを失っており、下半身からの血の海と化していた。


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■レンガで撲殺のうえナイフで…

マフラさんの遺体は工房の窯に詰め込まれており、司法解剖で脳挫傷と子宮を切開されたことによる窒息死と特定された。この事件で逮捕・起訴されたのは、友人だったロザルバ・マリア・グライム(27)。

「ベビーシャワーを開く」としてマフラさんを誘い出し、レンガを頭に何度も振り下ろして、意識がなくなったところで腹部をナイフで切開。子宮から胎児を抜き取った疑いがもたれていた。

■偽装妊娠を信じていた恋人

グライム被告はマフラさんの子宮から奪った赤ちゃん、そして恋人とともに病院へ急行。「不測にも生まれてしまった」と説明した。しかし話のつじつまが合わず、医療スタッフが警察に通報。事情聴取を経てマフラさんの遺体が発見されたという。

恋人も事件の共犯者として起訴されたが、「事件の何ヶ月も前から妊娠したと告げられ、信じていた」という主張が認められ、今年7月には無罪が確定。一方、グライム被告がかなり前からマフラさんの殺害計画を練っていたことが明らかになった。


■15時間にも及んだ裁判

誘拐および殺人、胎児に対する殺人未遂および誘拐、死体遺棄ほか、多数の罪に問われていたグライム被告に対する裁判は、計15時間にも及んだ。

そして24日、ティジュカス裁判所の判事は同被告に懲役56年10ヶ月の実刑判決を言い渡したが、刑が重すぎるとして控訴の可能性が検討されているという。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

出産間近の友人を撲殺し子宮から胎児を… 狂気の女に懲役56年10ヶ月の実刑判決