オランダの高速道路で、発作を起こして意識不明になった女性の運転者を救おうと、1人の男性ドライバーが機転を利かせ、迅速な行動に出た。
暴走する女性の車を止めるために、自分の車を犠牲にして前に走らせ、女性の車のストッパー役となったのだ。
男性の車は破損したが、そのおかげで女性の車を止めることができ、女性と事故に巻き込まれたかもしれない人々を救った。
11月19日の午後、オランダ中部ヌンスペートの高速道路を走っていたヘンリー・ティマーマンズさんは、隣の車線を走行する1台の車が、蛇行したり、芝生を横切ったりと、妙な運転をしていることに気付いた。
ヘンリーさんがサイドガラスからその車を確認すると、その車の女性運転手は、意識を失っていることがわかった。
「これは何とかしなければ」そう思ったヘンリーさんは、走行を続ける女性の車をとにかく停止させようと、スピードを上げて女性の車の前に出た。
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そして、減速したところに女性の車が衝突。後部からの衝撃を感じながらも、直ちにヘンリーさんは車から降りて女性の安否確認を急いだ。
Heldendaad op A28 gefilmd: Henry stopt auto met onwel geworden bestuurder https://t.co/bexM63RQIN pic.twitter.com/uZ1aFah9c1
— RTV Nunspeet (@RTVNunspeet) November 21, 2021
後方の車のダッシュカメラが一部始終を捉えていた
この様子は、女性の車の後ろを走っていた別の車のダッシュカメラに捉えられており、映像はちょうどヘンリーさんが女性の車に駆け寄るところで終わっているが、この後、後ろの車の運転者も車から降りて助けの手を差し伸べたという。
女性は、ヘンリーさんの車に衝突した衝撃で嘔吐したが、意識を少し回復させた。既に、ヘンリーさんは緊急通報しており、10分後には救急車と警察が到着。女性は、救急車で近くの病院へと搬送された。
女性が、なぜ突然の発作を起こして意識不明になったのかは明らかにされていない。女性は、急停止の際に肋骨を5本骨折したようだが、幸いにも命に別状はなかったという。
Nunspeter Henry Temmermans verricht heldendaad op A28
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ヘンリーさんの勇気ある行動と判断力に称賛の声
その後、自分の車が使えなくなり、牽引車を呼んだヘンリーさんは、一緒に女性を助けた別の車の男性に自宅まで送ってもらったそうだ。
実は、この男性はヘンリーさんと25年前に知り合ったことのある人物だったようで、その偶然に驚いたとヘンリーさんは後の地元メディアの取材で語っている。
翌日、女性の娘と夫はヘンリーさんに連絡をし、深い感謝を口にしたということだ。
ダッシュカメラの映像がSNSでシェアされると、多くのユーザーから自分の車を犠牲にして女性を救ったヘンリーさんに「ヒーロー」と多くの称賛の声が寄せられたそうだ。
とは言え誰もができることではない。優れた運転技術と適切な状況判断がないと更なる悲劇を巻き起こしてしまう可能性もある。
同じようなシチュエーションに遭遇し、助けようと思っても同じ結果になるとは限らないので、もっと安全な別の方法を考えた方がよさそうだ。
written by Scarlet / edited by parumo
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