わざわざ説明するまでもない話だが「コカ・コーラ」のボトル内にはコーラが詰まっているし、牛乳パックの中には牛乳が入っているのが当たり前。
しかし以前ツイッター上では、日本酒の紙パックの中に入っていた「予想外すぎる代物」が大いに話題となっていたことをご存知だろうか。
【話題のツイート】日本酒パックに「ジャストフィット」していたのは…
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■この発想は天才…!
注目を集めていたのは、ツイッターユーザー・小麦さんが11月に投稿した一件のツイート。
本文は「豆苗ファームはまるパック」という、まるでテレビCMで使用されていそうな小気味良いフレーズから始まり、その後は「キャップから水を変えられるという画期的アイデアを見てくれ」という意味深な言葉が続いている。
添えられた写真を見ると…なんと小麦さんが日本酒「まる」の紙パックを活用し、内部で豆苗を育てている様子が確認できたのだ。
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■「サイズ感」以外にも最高な点が
豆苗を育てる際、多くの人は「栽培キット」や「苗箱」などを使用していることと思うが「日本酒の紙パック」を選択するのは、かなり斬新なテクニック。
件のツイートは投稿からわずか数日で2万件近くものRTを記録し、他のユーザーからは「これはナイスアイデア!」「天才現る…」「めっちゃ名案だな」といった反響の声が続出する事態に。
サイズ感もさることながら、ツイートにも書かれた「投入口(キャップ)部分を操作すれば水位の調節が容易」という点に魅力を感じた人が多いようで、「今すぐまる買ってきます!」などの宣言も見られた。
そこで記者は今回、ツイート投稿主・小麦さんおよび、件の「まる」を販売する企業「白鶴酒造」に詳しい話を聞いてみることに。すると、予想だにしなかった衝撃の展開が連続し、理解が追いつかない事態に…。
■「白鶴酒造」の様子がおかしい…!
豆苗ファームはまるパック。キャップから水を変えられるという画期的アイデアを見てくれ。 pic.twitter.com/UQBVhZB4bl
— 小麦 (@harunokomugi) November 15, 2021
「まる」の紙パック以前は、スーパーのトレイを洗って豆苗栽培に使用していたという小麦さん。
しかし水位が浅く、どうしても上手く根元まで浸からないことにヤキモキして代案を考えていたところ、「まる」のパックがちょうど空になっていたことを思い出し、「これなら水位も問題ないし、キャップを下にすれば簡単に水を捨てられて便利なのでは…」と、閃いたのだ。
実際に使用しての感想については、「豆苗のサイズともぴったり合って水も問題なく変えられたので気に入っています」「トレイやペットボトルなどと比べると光の当たる面積が狭くなるため、できるだけ日当たりのいい場所に置いています」と、笑顔で語ってくれた。
続いては「まる」を販売する白鶴酒造の広報担当者に、同商品の詳細をヒアリングしてみることに。ぶっちゃけた話、記者は白鶴酒造から叱られることをも覚悟していたのだが、何やら様子がおかしいようで…。
■「神対応」が最高だった
通常こうした「ツイッターでバズったネタ」に関する取材を申し込んだ際、本来の用途と異なる用法で注目を集めた場合は、企業側も「公式の発言」として取材には難色を示す傾向にある。
しかし白鶴酒造の反応はその真逆で、まさに「ノリノリ」のひと言。広報担当者は、記者が話を持ち出す前から小麦さんのツイートを目にしており、「とても素敵なご投稿をありがとうございます」「飲み終えた後の『まる』パックが豆苗栽培に活用できること、さらにキャップも水の入れ替えに役立つということ、まさに画期的で驚きました」と、公式自ら太鼓判を押してくれたのだ。
じつは「まる」のパックは日本酒の長期保存にも耐えられるよう、非常に工夫された構造になっており、そうしたポイントが「豆苗栽培」と相性が良かったのかもしれない、という説も見られた。
「『まる』パックの中で豆苗がすくすくと育っている姿がとてもかわいらしいです」「豆苗が元気においしく育つことをお祈りしています」と、何とも粋なメッセージを寄せてくれた白鶴酒造だが、同社の神対応はこれだけに止まらない。
白鶴農園からご報告⭕️
あれから、また成長しました🌱
(左👈7日目、右👉8日目)一部はそろそろ食べごろでしょうか!?
いつ食べていいのか良くわからなくなってきました😂 pic.twitter.com/TSpE3Fddjg— 白鶴酒造【公式】日本酒メーカー🍶 (@hakutsuru_sake) November 26, 2021
なんと、その後は公式自ら「まる」のパックを使用して豆苗の栽培を開始したばかりか、大量の「まる」を小麦さんにプレゼントしていたのである。
品名が「日本酒(栽培容器)」と表記されているのが、なんとも粋なポイント。それにしてもこの会社、ノリノリである…。
■初めて「まる」を飲む人は?
今回の魅力的なエピソードを受けて興味を持ち、「初めてまるを買ってみる」という人も少なくないだろう。
同商品は1984年に誕生したロングセラー商品で、国内売上No.1の日本酒ブランド(インテージSRI+調べ 日本酒 2020年1月~12月累計販売金額[全国計] )にも輝いた逸品である。
初めて「まる」にトライする人たちに向けた「飲み方のアドバイス」を尋ねてみると、白鶴酒造からは「バランスの良い味わいなので、冷やしても、温めてもおいしくお召しあがり頂けます」「ロックや炭酸割りにレモン汁を加えてさっぱりとさせたり、カクテルとしてオレンジジュースやヨーグルト飲料で割ったり、寒い時期ではお湯割りもおすすめです」というコメントが見られたのだった。
日本酒の味わいを堪能した後は、豆苗栽培までできてしまう「まる」。店頭で見かけた際は、ぜひ手に取ってみてほしい。
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