中国のポータルサイト・百度に29日、古代から数学を発展させてきた中国が20世紀に入って日本に抜かれた理由について、中国系米国人で世界的に有名な丘成桐氏の見解を紹介する記事が掲載された。
 
 記事は、日本が明治維新を経て近代化の道を進み始めたことで、中国の数学は日本におくれを取り始めるようになったと紹介。丘氏の観点として「明治維新により日本の知識階層が全面的に西洋に傾倒したのに対し、清朝ではなおも自国の学問を主体とし、西洋の学問は単に『使う』ものという考えに留まっていたため、西洋の事柄について本腰を入れて学ぶ姿勢を持っていなかった」と伝えた。
 
 また、近代日本で初めて世界的な名声を得た数学者として高木貞治氏の名を挙げて説明。高木氏が東京帝国大学を卒業してからドイツに留学し、早い時期から世界の数学界の巨匠たちと面識を持つとともに、当時の最先端の数学知識を手に入れることができたとし、当時の中国人学者とは比べものにならないほどの経験をしていたと指摘した。

 さらに、第2次世界大戦前の世界ではドイツフランスが数学分野で先頭を走っており、一流の数学を学ぶのであればドイツフランスの大学に留学することが定石だったにも関わらず、数学を志す当時の中国人学生は日本や米国への留学を選択したため、世界の最先端に触れることができなかったとの見方も示している。
 
 このほか、近代中国の数学が日本の後塵を拝した最大の理由について丘氏が「当時の中国はあまりにも実用を重んじ、基礎的な学問を軽視していた。そして、当時の中国人留学生は数学を専攻していたとしても、専門的な数学の分野において真摯に研鑽を積みたいとは考えていなかった」としたことを併せて紹介した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

長きに渡り日本の先を行っていた中国の数学、なぜ20世紀に逆転を許した?=中国メディア