12月2日、都内で「M-1グランプリ2021」の決勝進出者発表記者会見が開かれ、2021年のファイナリスト9組が発表された。

【写真を見る】司会・川島明のみならず芸人同士のツッコミの応酬

2021年の「M-1グランプリ」は、史上最多の6017組がエントリー。準決勝では、昨年から約1,000組も出場者が増えた激戦を勝ち抜いた26組の精鋭たちが珠玉の漫才を披露した。

GYAO!生配信で行われた決勝進出者発表記者会見では、司会を麒麟・川島明が担当。発表の瞬間を撮影したVTRとともに、名前を呼ばれた決勝進出者たちが順に舞台に登場した。

見事決勝進出を決めたのは、インディアンス真空ジェシカモグライダー、ゆにばーす、ロングコートダディオズワルド、錦鯉、もも、ランジャタイの9組。

真空ジェシカモグライダー、ロングコートダディ、もも、ランジャタイと、9組中5組が初の決勝進出となった。

■喜び爆発「うれしいという言葉以上にうれしい」

2年ぶりに決勝への返り咲きを果たしたインディアンスは、「今年1年、優勝しようと2人で約束してがんばってきた」と感無量の表情。田渕章裕は「うれしいという言葉以上にうれしい。ほかにいい言葉があったら教えてください」と喜びを爆発させた。

顔にイルカの飾りを付けて登場した真空ジェシカ・川北茂澄には、川島が「何から触れればいいのか」と困惑。相方のガクは「人力舎で決勝に進出したのはアンタッチャブルさん以来。人力舎にトロフィーを持って帰りたい」と語った。

決勝進出者発表の際に、芸人たちの間からひときわ大きな歓声が上がっていたモグライダーの芝大輔は「ずっと応援してもらっていた自覚はあったんですが、応えられなくて。今年は真摯(しんし)に向き合ったので、ここまで来れたのかな」と照れながらコメント。ともしげは事務所の先輩でもあるナイツ・塙宣之が審査員のため、「塙さんから『調子に乗ると面白くない』と言われてるので気を付けたい」と自分に喝を入れた。

M-1で優勝したら引退」と言い続けているゆにばーす・川瀬名人は3年ぶりの決勝進出に「また辞める機会をいただけました」と初志貫徹。今大会への意気込みについては、自分なりの過去の教訓として「ここまで来たら運です」と言い切った。今大会で唯一の女性ファイナリストとなった相方・はらは「(優勝したら)私も辞めようかな」と衝撃発言。「賞金をもらって退社。これがほんとの寿退社ではないでしょうか」とマイクを床に置き、川瀬と川島を慌てさせた。

■「ちやほやされると思ったら…」とガッカリ

ロングコートダディ・堂前透は念願の決勝進出ながら「ちやほやされると思ったら、決勝初進出のコンビが多すぎて…」とガッカリ。相方の兎は決勝進出直後の密着インタビューでスベってしまったことを後悔し、「決勝でなんとか取り返したい」と、2人とも失意のコメントとなってしまう。

3年連続の決勝進出となったオズワルドは、いつも大人しい畠中悠が「自分のことのようにうれしい」といきなりボケたため、相方・伊藤俊介が「畠中って知り合いが多いとボケるんですよ(笑)」と暴露。また、これまでネタ順がミルクボーイマヂカルラブリーら王者の後だったことを挙げ、「元をたどったら6年前に電撃ネットワークさんの後にネタをやっていた」と明かした。

50歳の錦鯉・長谷川雅紀は、昨年49歳で最年長ファイナリストとなった自らの記録を見事に更新し、「『50歳からののびしろ』をテーマにやってきました。日本を引っ張っていきたい」と同世代にエール。相方・渡辺隆は「去年よりうれしい。まさか50歳の相方を連れて決勝に行けるとは思ってなかった」と語り、長谷川が56歳となるラストイヤーまで出場するという野望もほのめかした。

今大会で一番若手のファイナリストとなったのは芸歴5年のもも。見た目がヤンキー風なまもる。は田渕同様「うれしいしか言葉が出ない」と見かけによらずモジモジすると、川島から「成人式で調子に乗って前に出てきた人」とイジられ、その見事な例えに芸人たちが爆笑。一方、相方のせめる。は、「エントリーナンバーが6なんですが、一桁台で決勝進出したのは初めてとのこと。『M-1』に名前を刻めたので、もう負けてもいい」と語った。

ランジャタイは、国崎和也が「ももとネタが丸かぶり」「準決勝は26組が一斉に出るって聞いてた」などボケ三昧。会見でもネタ同様のランジャタイワールドに川島のみならずファイナリストたちからもツッコミが飛んでいた。

生配信終了後の質疑応答では、「優勝賞金1000万円の使い道」を聞かれ、「全部500円玉にして増やしたい」(インディアンス・田渕)、「大きなトラを買いたい」(錦鯉・渡辺)、「パレードをしたい」(ランジャタイ・伊藤)とボケ合戦。最後まで笑いが満載の会見となった。

■敗者復活戦の司会は陣内智則

決勝戦本番のネタ順はおなじみとなった「笑神籤(えみくじ)」方式。毎回クジを引き、呼ばれたコンビがそのままネタを披露。1組ずつネタ順が決定していくことになる。

そして2020年同様、笑神籤の中から「敗者復活組の札」が選ばれた時点で敗者復活組を発表。決勝前に東京・六本木ヒルズアリーナにて行われる敗者復活戦からスタジオに直行しそのままネタを披露する。

決勝戦は12月19日(日)夜6:34より、ABCテレビテレビ朝日系列にて全国ネット生放送。前述の9組に加え、敗者復活戦からの勝ち上がり1組も参戦し、計10組で優勝賞金1000万円と漫才師No.1の称号を競う。

敗者復活戦は12月19日(日)昼2:55からABCテレビテレビ朝日系全国ネットで生放送(※一部地域を除く)。司会は陣内智則が務める。決勝進出者は今年も視聴者投票で決定。投票は「M-1グランプリ」公式サイトにてテレビ、パソコン、スマホから受け付ける。

なお12月12日(日)には、特別番組「来週はM-1グランプリ!超お宝映像で振り返るM-1ランキング」(昼0:55-1:55、テレビ朝日系)を放送。ABCラジオでは決勝と同時刻に「ラジオでウラ実況!?M-1グランプリ2021」を生放送予定。

12月2日に行われた「M-1グランプリ2021」決勝進出者発表記者会見/(C)M-1グランプリ事務局