◆■横浜FC 白星奪取で最下位脱出の可能性あり。レジェンドの雄姿は見られるか

【プラス材料】
 すでにJ2降格が決まっている状況ではあるが、今季最後の試合をホームで迎える。今季はここまで6勝しか挙げることができなかったものの、そのうち4勝をホームで記録。ひとまず最後となるJ1での勇姿を見届けに来てくれるファン・サポーターのためにも、『ニッパツ三ツ沢球技場』で勝利を挙げたい。

 前節は同じくJ2降格が決まっている大分トリニータに敗れたが、今節に勝てばベガルタ仙台の結果次第ではあるが、最下位を脱出できるチャンスがある。最後に意地を見せて、ひとつでも順位を上げたいところである。

 最後に忘れてはならないのがクラブのレジェンド、FW三浦知良の存在だ。今季、J1のピッチに立った時間はわずか1分。しかもアウェイゲームだった。シーズン最後の試合、ホームでその勇姿を見られるかにも注目だ。

【マイナス材料】
 北海道コンサドーレ札幌は今季の開幕戦で対峙した相手。その試合で1-5の大敗を喫し、出鼻をくじかれたことが今季の低迷につながった。ポゼッションを主体として攻撃に長け、マンツーマンの守備戦術を武器とする相手にはめられてしまうようだと受け身の時間が続きそうだ。

 J2降格が決定して来季の体制も不透明な部分が多い横浜FCとは異なり、引き続き来季もJ1の舞台で戦い、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の続投が決まっている札幌とのモチベーションの差は大きいだろう。ゲームへの入り方を間違えると、難しい展開になりそうだ。

 現在5試合勝ちなしと、1カ月以上勝利から遠ざかっている。さらに、その5試合で奪った得点はわずか2ゴール。最後まで得点力不足を解決することができなかった。

文:totoONE編集部

◆■北海道コンサドーレ札幌 覚醒の予感漂う新エース候補の連続得点に期待

【プラス材料】
 最終節を前にほとんどの負傷者が戦列に復帰しつつある様子。前節は柏レイソルに3-1で快勝し、8月14日に行われた第24節のFC東京戦以来となるリーグ戦でのホームゲーム勝利はチームに好ムードを生み出すことだろう。

 加えて、柏戦では今夏に加入したFWミラン・トゥチッチが2ゴールを記録。来日初得点も含んでおり、こちらもまたチームに勢いを与えるとともに、着実にチームにフィットしてきたことを示しているだろう。この試合でも連続得点に期待ができそうである。

 以前であれば終盤に足が止まり劣勢になりがちだったが、柏戦ではしっかり逃げきれたところも前向きな材料。DF西野奨太もプロデビューを果たすなど、プラス材料は多い状況だ。

【マイナス材料】
 プラス要素が多いという状況であるため、マイナス要素はあまり多くない。強いて挙げるならば、とりわけ中盤よりも前のポジションのメンバーは今季ほとんどの試合に出場した選手が多く、加えてマンツーマンディフェンスを遂行し続けているため、シーズンをとおして蓄積した疲労が溜まっている状態にあると言える。そうした中でのアウェイゲーム。ベーシックな体力面では、夏場に積極的に新戦力を加えた横浜FCに上回られていると評してもいいだろう。

 特に何かを争っている状況ではなく、2桁順位も確定。モチベーションのところも高く保つのが難しいかもしれない。

 また、12月に入って札幌市内の降雪量も増えた様子で、この試合に向けた準備がしっかりできていない可能性も否めない。そのため、ここもマイナス要素に挙げられる。

文:totoONE編集部

[写真]=兼子愼一郎、J.LEAGUE