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 惨劇のあった部屋は、呪われていると言われることが多い。世界中にはそうした血塗られた歴史をもつ場所がたくさんあり、いまだに不気味な現象が起こると言われている。

 ここでは、その中でも有名となった世界最恐の部屋10を見ていこう。

【画像】 10. バルカン・ホテルの1号室(ニュージーランド)

 バルカン・ホテルは、19世紀の金鉱ブームの頃、セントラル・オタゴ地域に建てられた歴史ある建物だ。今は、ゴーストハンターや超常現象マニアの人気心霊スポットとなっている。

 その理由は、このホテルの1号室に暗い歴史があるせいだ。19世紀、このホテルの1号室には売春婦のローズという女性が住んでいたが、彼女はこの部屋のベッドで首を絞められて殺されたという。

 明かりが点滅する、冷気を感じる場所がある、ドアがやたらきしむ、不気味な足音がする、うめくような声が聞こえる、電気器具が勝手にオンになる、いつの間にかドアがロックされるといった現象が報告されている

 しかし、こうした奇妙な現象を体験するのは男性ばかり。どうやらローズは男性だけをターゲットにしているようだ。彼女は男に殺されたため、今でも男に復讐しているのかもしれない。

 この1号室に泊まった男性客は、誰かにのしかかられているような気がして夜中に目が覚め、首に指が巻きつくのを感じるという。

OVERNIGHT IN THE MOST HAUNTED HOTEL IN NEW ZEALAND! (VULCAN HOTEL) Part 1

9. 旧メルボルン監獄の17番独房(オーストラリア)

 80年間、刑務所として使われていた旧メルボルン監獄には、かつて大勢の囚人が収監され、100人以上の死刑が行われた。

 呪われているとしてもっとも有名なのは17番独房で、ここにはさまざまな超常現象が集中している。

 ここに入ると、何者かに喉をつかまれて息ができなくなったり、見えない手に撫でられたり、服を引っ張られたり、引っ掻かれたりすることもあるという。

 この呪われた17番独房に興味をもったある女性も、不気味な体験をした。監獄ツアーの途中で、彼女はこの部屋にひとりで閉じこもった。

しばらくしても怪奇現象はなにも起こらなかったので、部屋を出ようとした。ところが、ドアのところで、首をつかまれて後ろへ引っ張られる感じがした。ふと下を見ると、していたネックレスのチェーンがふたつにちぎれて落ちていたという。

 暗い歴史があるこの刑務所には、犯罪を犯したとしてわずか10歳の子どもが送り込まれてきたこともある。あまりに過酷で劣悪な環境のため、所内で自殺した囚人も何人かいたらしい。

A look inside one of Australia's hardest Prisons, the old Melbourne gaol..avi

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8. ニュートンハウスの地下室(イギリス)

 ホラー映画では、不気味な幽霊や怪物は、たいてい地下に潜んでいる。ウェールズにあるニュートンハウスはまさにそうした場所なのだ。

 この屋敷の地下にある使用人の部屋では、不気味な現象の目撃が後を絶たない。とくに何度も目撃されているのは、この邸宅で働いていた執事のウォルターの幽霊。

 地下室でタバコのにおいがした、複数の声を聞いた、ひとりでに電気が点滅したといった証言もある。

 18世紀には、この屋敷は残酷な殺人の現場になった。この屋敷の女主人の従妹、レディ・エリノア・キャベンディッシュが、拒絶した恋人に絞殺されたのだ。彼女の幽霊もよくここに出ると言われている。

 1980年代に撮影クルーのひとりが、エリノアがかつて使っていた部屋に入ったとき、首を絞められるような感じがしたと言っている。

Most Haunted Sea 16 EpisE02 Newton House Part 1 with Bullet for My Valentine

7. フェルブリッグ・ホールのゴシック様式図書室(イギリス)

 イングランド、ノースノーフォークの美しい庭園の中にあるフェルブリッグ・ホールは、17世紀にたてられた大邸宅だ。しかし、その美しさとは裏腹の暗い過去がある。

 とくに図書室には、この屋敷に住んでいたウィリアムウィンダムの幽霊が出ると言われている。

 ウィリアムは本がとても好きで、イギリスの有名な哲学者であるトーマス・ペインが設計したゴシック様式のこの美しい図書室で、多くの時間を過ごしたという。

 1809年のある夜、ウィリアムが外出から屋敷に帰って来ると、近くの友人の家から火が出ているのに気がついた。

 その友人が貴重な本のコレクションを持っていることを思い出し、ウィリアムは本を守ろうと駆けつけた。しかし、友人を助けようとしたとき、腰を打って負傷してしまった。

 結局、これが悪化して、当時リスクの大きかった手術もできなかったため、そのまま亡くなってしまった。ウィリアムの遺体は、フェルブリッグ教会のフェルブリッグ・ホール近くに埋葬されたという。

 夜遅くになると、彼の幽霊がゴシック式の図書室の暗がりの中を歩き回っているのだという。お気に入りだった本を並べたテーブル近くか、暖炉の傍に立っていることが多いらしい。

The Stately Homes of Norfolk - Felbrigg Hall

6. クイーンアン・ホテルの410号室(アメリカ)

 クイーンアン・ホテルは、カリフォルニア州サンフランシスコでもっとも出るホテルのひとつと言われている。

 19世紀後半、この場所は女子の寄宿学校で、校長のミス・メアリーレイクはここに住んでいた。メアリーが地元の上院議員ジェームズ・フェアと不倫しているという噂が流れ、彼女の死後も消えることはなかった。

 メアリーが住んでいた部屋が410号室で、ここは怪奇現象の多発エリアだという。多くはメアリーの霊がさまよっているせいだと考えているが、彼女の遺体は学校から4800キロも離れた場所に埋葬されている。

 この部屋に泊まった客は、目覚めたときシーツにくるまれて床の上に横たわっているのに気づいたという。また別の客によると、寝ようとすると歌声が聞こえてきたり、ベッドに寝かしつけられたり、スーツケースの中身が出ていたりしたらしい。

 メアリーは、善意に満ちた親切な幽霊なのかもしれない。

Staying At The MOST Haunted Hotel In San Francisco... (scary) Queen Anne Hotel*

5. オムニ・マウント・ワシントン・ホテルの314号室(アメリカ)

 1900年、ニューハンプシャー州にあるこのホテルジョゼフ・スティックニーによって建てられたが、開業してすぐに残念ながらジョゼフは病に倒れ、亡くなってしまった。

 未亡人キャロリンは、のちにヨーロッパの皇太子と再婚したが、毎年亡夫のホテルに戻ってきて、毎回同じ314号室に泊まった。1936年キャロリンは亡くなったが、その後から、マウントワシントン・ホテルではおかしなことが起こり始めた。

 夜、ホテルじゅうを女性が浮遊していた、ライトが勝手に点滅する、宿泊客が撮った写真に謎の女性が写り込んでいる、など異常な現象は多岐にわたる。

 314号室は、とくに奇妙な現象が多発する。目覚めると、ベッドの端に女の人がいるのを何人もの客が見ている。

 彼女はただ静かにそこに座っているだけのときもあれば、頭に留めたピンをゆっくりと抜いて、長い髪をほどいていくこともあるという。

 目覚めると、優しく甘い花の香が部屋じゅうに漂っていることもある。314号室の4つの柱がついたベッドは、キャロリンが実際に使っていたものなので、もしかしたらまだ愛着があるのかもしれない。

Haunted Places in New Hampshire

4. ランガム・ホテルの333号室(イギリス)

 ロンドンでもっとも出ると言われているこのホテルには、何人もの幽霊が徘徊しているらしいが、それは、333号室に集中しているようだ。

 ここは、ある医師が妻を殺害し、自分も自殺した部屋なのだという。医師はいまだにここにいて、この部屋に宿泊する客を悩ませている。

 ある宿泊客が目覚めると、明るく輝くオーブが見え、それが次第に足のない人間の形になったという。

 その幽霊が客のほうに向かってきたので、彼は恐怖にかられて部屋から逃げ出した。水道の蛇口が勝手に開いたり、部屋に入ると息がつまりそうなほどの悪意を向けられる感覚を覚えるという。

 ほかの多くの幽霊たちは、ホテルの廊下を徘徊しているようだ。例えば、死んでもなお、職務を果たそうと、3階のフロアで人を助けようとしている執事の幽霊、廊下をさまよう顔に穴のあいた幽霊などもいる。

 ホテルの地下には、かつてこのホテルに滞在したことがあるというナポレオン三世の幽霊まで出るというのも興味深い。

This is why we believe... | Langham Hotel Room 333

3. ラッセル・ホテルの8号室(オーストラリア)

 シドニーでもっとも呪われているホテルのひとつと言われている。このホテルには、建設当時から暗い歴史が刻み込まれている。

 ホテル自体は1887年からだが、かつてここは受刑者用の病院で、18世紀に大流行した腺ペストで多くがここで死んだ。船乗りたちの宿舎でもあり、売春宿だったという噂もある。

 殺人も頻繁に起こり、その過去は血塗られている。19世紀には、船乗りが売春婦に殺され、警察管区長のヘンリーマローがホテル内で死んだ。

 夜になると足音が聞こえる、明かりがひとりでについたり消えたりする、急に気温が下がるのを感じる、誰もいない部屋から叫び声が聞こえるという怪現象がある。

 ホテル全体に幽霊が出ると言われているが、8号室にとくに集中している。ここは船乗りが殺された部屋で、目覚めると殺された船乗りらしき姿がベッドの端に立っているという。ひとりで宿泊している女性客の前だけに現れるらしい。

OVERNIGHT in a HAUNTED MURDER Room | Ghosts of the Russell Hotel, Sydney

2. リープ城の失われた地下牢(アイルランド)

 リープ城は1250年に建設され(1500年代初頭という説もある)、その長い歴史には無数の死があった。城の一部、とくに秘密の地下牢にはたくさんの悲劇が刻み込まれている。

 この秘密の地下牢は、礼拝堂の下から見つかった。小さな落とし戸からしか入れないようになっていて、ここから囚人は落とされ、そのまま放置されて飢え死にさせられたと思われる。

 この手の秘密の地下牢は、フランス語”oublier”からきたオーブリエッテとして知られている。1900年代始めの発掘で、この地下牢内から150人分の骨が見つかり、大勢の人たちが、暗く狭いこのスペースで最後の時を過ごしたものと思われた。

 地下牢の上の礼拝堂にも血塗られた歴史があり、よく幽霊が出ると言われている。この中で、老司祭が実のきょうだいに殺されたという。司祭の幽霊は、礼拝堂脇の階段のところでよく目撃され、誰もいないはずの真夜中に、礼拝堂の窓に明るい光が灯るのが見えるという。

 リープ城は、アイルランドでもっとも出る城と言われている。勇気がある人は、この呪われた礼拝堂の中を歩いてみることができる。

Inside Leap Castle - Ireland's most haunted castle!

1. チリンガム城の拷問部屋(イギリス)

 1300年代にさかのぼる、この有名な城にはおぞましい歴史がある。ここの拷問部屋ではおびただしい血が流された。

 ここをを取り仕切っていたのは、悪名高い拷問人のひとり、ジョン・セージだと言われている。枯れは世にもおぞましい方法で、何千人ものスコットランド人を楽しみながら拷問、殺害したという。彼自身で自ら拷問道具を開発して、それを犠牲者たちに使ったのだ。

 今日、チリンガム城を訪問すれば、この暗黒の場所を見学することができる。

 犠牲者の手足をくくりつけて引っ張る拷問台、釘の突き出た樽の中に犠牲者を押し込めて、高みから転げ落とすバレル、鉄の処女など、実際に使われた拷問道具が所蔵されている。心臓の弱い人には決しておすすめできない。

 さて、セージに話を戻すと、彼は拷問部屋に入り浸っていたらしく、彼の邪悪な霊は、いまだにこの暗黒の場所にただよっているという。

 この部屋を訪れた者は、悪意と憎悪の感覚をおぼえ、誰かが自分を傷つけたがっているのを強烈に感じるという。

 叫び声が聞こえたりすることもあり、セージの犠牲者が拷問にかけられたこの場所にまださまよっているのかもしれない。

 セージは、同胞を惨殺されて恨み骨髄のスコットランド人たちに復讐されて殺され、木から吊るされたと言われている。

Ghost Dimension Lock Down - Episode 10 | Halloween Special hillingham Castle

written by konohazuku / edited by parumo

 
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不可解な現象が起きる、世界10の呪われた部屋