恩師の助言や友人の何気ない一言など、「あの人のあの一言が忘れられない」といった経験ってありませんか?



イメージです(以下、同じ)



 会社員の典子さん(仮名・33歳)は遠く離れたところに住む甥っ子の一言が今でも頭から離れないと言います。いったいどんなことを言われたのでしょうか。


◆産後太りが戻らない…義実家に行くことに
 典子さんはご主人と結婚した翌年に出産し、産後太りに悩まされたそう。ダイエットに取り組むも、体型はもとに戻りませんでした。


 新婚当時に着ていた服が着られなくなり、お腹周りをカバーする服を選ぶようになり……。そんな自分の体型にコンプレックスを抱えていた矢先、ご主人の実家に帰省することになりました。


「夫の実家は飛行機の距離。まだコロナ前で自由に移動できていたので、当時1歳だった子どもを連れて家族3人で帰省しました」


 ご主人の実家近くには義理のお兄さん家族が住んでいて、典子さんのご家族が帰省すると、お兄さんと奥様と甥っ子の3人も実家に集まって歓迎してくれました。


「その当時6歳だった甥っ子がかなりやんちゃでして……夫の実家のリビングで集まっているときに衝撃的なことを言われてしまいました」


◆「ねぇねぇ、デブおばさん!」



「『ねぇねぇ、デブおばさん!』って……。確かに太っていたので事実を受け入れるしかないのですが、あまりにもストレートに言われたのでショックでした。驚いて呆然としていたらさらに『ねぇ、太ったおばさん!アハハハハ!』と体型をディスられた上に嘲笑されてしまったんです」


 いくらなんでもそれはひどい……。そんな甥っ子さんの暴言を親御さんたちは注意しなかったのでしょうか。


「義両親も義理のお兄さん夫婦も、その場にいなかったので甥っ子の発言を注意した人は誰もいませんでした。だからといって私が注意することもできなくて、ただ騒ぐ甥っ子を眺めるしかありませんでした」


 失意のどん底に落とされた典子さん。自宅に戻ってすぐに本格的なダイエットしようと決意します。


コロナ禍でリバウンド…ダイエットを再開!
「糖質を抑えた食事と、自宅での筋トレを続けて半年間で8kgの減量に成功しました。独身のときはもっと細かったのですが、ママ友からは『瘦せたね~』と言われたので、見た目はかなり変わったと思います」


 ただ、一度はダイエットに成功するも、コロナ禍でリバウンドしてしまったため、最近になってまたダイエットを再開したそうです。


「せっかく瘦せて『もうこれで太ったおばさんなんて言わせないぞ!』と意気込んでいたのにコロナが流行り始めてしまって、もう2年くらい夫の実家に帰省できていません。その間に見事にリバウンドを果たし、甥っ子にディスられた当時の体重に戻ってしまいました」


◆無邪気な一言だからこそツラかった



 甥っ子さんは現在、小学生。リバウンドしたからと言ってさすがに失礼な発言はもうないと思いますが……。


「でも、やっぱり今思い出しても甥っ子の発言は悔しいですし、一生忘れられないと思います。何気ない一言でしたが、実際に太っている現実をストレートに突きつけられましたから。コロナが明けたら夫の実家にいつ帰省してもいいように、そしてもう二度と『デブいおばさん』なんて言われないように頑張りたいと思います」


 お話を伺って「実際に太っていたし、悪気がないだけ怒れなかった」という、典子さんの複雑な胸中が痛いほど伝わってきました。コロナが明けて帰省するころにはダイエットに成功し、なおかつリバウンドしないよう願ってやみません。


<取材・文/林加奈 イラスト/やましたともこ